大富豪の息子、信号無視で女性を殺した事件で24億円超の和解金
昨年2月、米カリフォルニア州ロサンゼルスで、赤信号を無視した超高級車がSUVに衝突し、SUVを運転していたモニーク・ムニョスさん(当時32)が亡くなった。
加害者は流通会社「FJホールディングス」の社長であるジェームズ・クーリ氏の息子(当時17)で、車は誕生日プレゼントとしてクーリ氏が買い与えたものだった。
この事件の民事裁判が27日に和解に達し、ムニョスさんの遺族は1,885万ドル(約24億円)の和解金を受け取ることになったとABC7などが報じている。加害者の少年は18歳になったため、ブレンダン・クーリという本名が明かされた。
ムニョスさんの弁護団は「不法死亡事件において、単独の原告に対するカリフォルニア州史上最大の和解のひとつ」だとこの結果を誇り、首席弁護士のダニエル・ギッチー氏は次のようなコメントをメディアに発表した。
「遺族は、民間の保険会社とロサンゼルス地方検事局の双方から多くの難題を突きつけられ、さらに恵まれない地域の出身であることから人種差別と偏見にも晒されました。
一家は、地方検事にこの事件を捜査するよう懇願し、私たちも幾度となく検事局を訪ねました。
ムニョス家にとってそれは決してお金のためではなく、一人娘の死を招いたブレンダン・クーリの不法行為を認め、彼の責任を確実に追及するためでした。
本日の和解は、彼らの努力の証であり、正義に一歩近づくものです」
遺族はブレンダンに対して最高刑を望んでいたが、それは叶わなかった。ブレンダンは過失運転致死罪を認め、昨年9月に9カ月の少年院入所と4年間の保護観察処分が決定している。
ムニョスさんの叔父リチャードさんは、「命を奪うのなら、命を差し出さなければならない。でも、今回はそうはならなかった。この判決はロリポップ(棒付きキャンディー)みたいなもの。到底納得できない」とFOX11の取材に対して語っていた。
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