2022年6月16日 15:50
消費税12%、医療費6割負担…防衛費5兆円増で生活苦の未来
軍備増強で国民の暮らしはどうなる?
「防衛費の相当な増額を確保する決意を表明し、バイデン大統領から強い支持を得た」
5月23日、バイデン大統領との会談後の記者会見で、岸田文雄首相は胸を張りながらこう語った。
政府は、6月7日に閣議決定した「骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)」で、ロシアのウクライナ侵攻などに触れ、日本周辺の安全保障環境が厳しさを増しているとして《国防予算をGDP(国内総生産)比2%以上》を目指すと明記した。
’22年度の防衛費はGDP比約1%で約5兆4000億円。これを2%にした場合、あらたに5兆円が必要となることにーー。
「防衛費を倍増することで、日本は、アメリカ、中国に次いで世界で3番目の軍事費支出国になります。軍隊を持たないと世界に宣言している国が軍事大国になってしまうのです。しかも、そのしわ寄せは確実に家計に及びます」
そう語るのは「暮らしと経済研究室」主宰の山家悠紀夫さん。
■国債頼りは危険。
しわ寄せは家計に
防衛費の倍増の財源は明らかになっていない。安倍晋三元首相は「(国の借金である)国債で対応すればいい」と語っているが……。
同志社大学の浜矩子教授(国際経済学)