氷川きよし「コロナ後に行きたいフランス」テーマの舞台レポ
マリー・アントワネット風のドレスは、2~3人がけのソファを埋め尽くすほどの大きさ
2年ぶりとなる明治座での「氷川きよし特別公演」が開幕!前半の演劇はこれまでの時代劇から一転、なんとフランスが舞台。「コロナ後はフランスへ行きたい」と、本誌でも語っていた氷川の夢がかなうかたちに。後半のコンサート含め、全力レポをお届けーー♪
『ケイト・シモンの舞踏会』で氷川が演じるのは、歌手に憧れる子門慧音(ケイト・シモン)。歌のレッスンを受けながら、闘病中の母をコンビニバイトで支える殊勝な若者だ。
高校時代に体の弱かった母を支えていた氷川自身ともどこか重なる存在で、一気に物語へと引き込まれる。
そんな子門の日常は、母の急死で一変。悲しみのあまり「時間を巻き戻せたら」と願うと、18世紀フランスに転生してしまうのだ。しかし持ち前の真心と行動力で、人々を救っていく……。
シリアスな展開もありながら、笑いも欠かさず、あっという間の2時間弱だ。歌うシーンはないものの、キャラごとに声色を使い分ける“のど”の見事さや、随所で挿入される“氷川きよしネタ”で、会場を盛り上げた。
「いちばんすんなり入れる役だった」と語っていたメイドの婆さんでは爆笑をかっさらい、ルパン風衣装やベルばら風衣装では、観客全員がその美しさのとりこに。
幕間もきよしざんまい!大にぎわいのフォトコーナーにくわえ、「CAFE de Kiina」では、本人が考案したオリジナルメニューが提供された。
後半のコンサートも75分のボリューム&2度のお色直しで大満足。途中、体調不良の観客を壇上から見つけて自ら声をかける場面も。劇中シモンは天から聞こえた母の声「人のために生きなさい」を胸に生きていたが、まさに氷川だからこそ演じられる役柄だった。
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