2022年7月3日 06:00
「大量消費」と「ゲレンデマジック」80年代のスキー場はバブルの縮図
87年公開『私をスキーに連れてって』(主演:原田知世)
住んでいた場所は違っても、年齢が近ければ「そうそう!わかる」って盛り上がれるのが、青春時代、夢中になった映画の話。各界で活躍する同世代の女性と一緒に、“’80年代”を振り返ってみましょう――。
■若者を大量消費へ導いたバブルを象徴する作品
「ゲレンデではかっこいいと思ったのに、レストハウスでゴーグルを外すと“意外と普通じゃん”とがっかりするなど、ゲレンデマジックにかかってしまった人は多いのではないでしょうか。’80年代、大学生や若い社会人は、こぞってスキー場へ繰り出し、グループ交際やゲレンデでの出会いを楽しみました」
こう話すのは、世代・トレンド評論家の牛窪恵さん(54)。
そんなバブル期のスキー場を舞台にしたのが、原田知世と三上博史による恋愛ストーリー『私をスキーに連れてって』(’87年)。“角川映画の女優”の印象が強かった原田が独立後、大女優へと飛躍する大きなきっかけとなった作品だ。
「バブル時代のトレンドを数多く生み出したクリエーター集団『ホイチョイ・プロダクションズ』が原作を担当した同作品は、若者のスキーブームを過熱させました。