2022年8月21日 06:00
シンガー藤井風のデビュー前秘話 町のコンサートでおばあちゃんたちを熱狂させて
コロナ以降、休業が多いと思っていたら、閉店となってしまったがね」
ミッチャムにも近く、藤井一家とも交流があったという近所の商店のご主人は語る。
「とはいえ、上のきょうだいの空くん、海さん、陸さんとは違い、風くんの本当にこまいとき(小さなとき)は、ワシはよう知らんのよ。ほら、彼は学校から帰ったら、毎日ピアノの練習をするんで、すぐに家に入っておったから。
でも、その後はうちに買い物に来てくれたり、近くの団地のイベントで歌ってくれたりで、よく話すようになったんじゃよ。
つくづく凄いと思うのは、ピアノも誰か有名な先生についたんじゃのうて、お父さんと勉強して身につけたこと。英語も、『おとんに習った』と言っておった。わが町の天才じゃ(笑)。指を見せてもらうと、クモの足のように細い。
あれじゃ、なんでも弾けるわ」
最も記憶に残るのは、意外だが、ふだんの藤井の姿という。
「町内の回覧板を持ってくるのが風くん。普通、20歳前後のコは、そんな役目はせんじゃろ。そもそもワシはYouTubeも知らんから、高校を出たはずなのに、このコは家におって何をしとるんじゃと思っておったのよ(笑)。
いちばん驚いたのは、回覧板を届けて終わりじゃのうて、10分も20分も世間話をしていく。