シンガー・ソングライター小椋佳 もう燃え尽きた…でも、余生も愛燦燦
「歌もそうですよ。歌って疲れるなんて信じられなかったのに、今はコンサートの途中でくたびれてきちゃうんですよ。もう枯れ果てている。で、もう、今度こそいいかなっていう気持ちになって、’21年11月から、音楽家人生を締めくくるファイナルコンサート『余生、もういいかい』を始めたんです」
約2年かけて全国ツアーを展開してきた。当初の予定では、ツアー終了は昨年末だったが、
「ボクって恵まれている男で、会場はいつも満席。それでイベンターさんが『こんなにチケット売れるなら、もう一回やってくださいよ』っていう感じになっちゃって、年が明けて、ボクの79歳の誕生日である1月18日までやることに。79歳は、父親が亡くなった年齢でもあるんです」
その最後のステージは、観客席を埋め尽くしたファンからの万雷の拍手が湧き起こり、幕が上がった。ステージ中央では小椋が選びに選んだ名曲を歌い上げる。
心に染み入るような声に衰えは感じない。アンコールでは、壮大な『山河』を歌い上げ、『SO-LONG GOOD-BYE』で締めくくる。
ファイナルツアーの全公演に帯同し、千秋楽を観客席で見ていた佳穂里さんにとっても、感慨深かった。