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2月は4000品目超の食品が値上げに!そんな嵐吹きすさぶなか割安キープの注目冬食材は?

女性自身
2月は4000品目超の食品が値上げに!そんな嵐吹きすさぶなか割安キープの注目冬食材は?

ライフラインの値上げラッシュが続くなか、据え置きあるいは値下がりするものはあるのだろうか



「この冬のガス・電気代の高騰で、これまでなんとか踏ん張ってコストを抑えていた各社も、これ以上は我慢できず、とうとう値上げに踏み切りました。今値上げをするのは、これまで工夫や企業努力によってコストを抑えて値上げをしてこなかったところでしょう」

こう話すのは、食文化研究家のスギアカツキさん。昨年は円安や原油高が進んだ結果、原材料費が高騰。さらにこの冬は燃料費の高騰で、とうとう値上げせざるをえなくなったという食品メーカーが相次いでいる。

今年1月5日付の帝国データバンクの情報によると、1月に値上げされた食品は580品目、今月は4000品目超にものぼる。今回の値上げは、価格を変えずに内容量を減らす「ステルス値上げ」のケースも多いようだ。

今回値上げされる食品には、冷凍食品(2~25%アップ)、魚肉練り製品(5~20%アップ)、ケチャップなどの調味料(7~23%アップ)が挙がっている。

ライフラインの値上げラッシュが続くなか、据え置きあるいは値下がりするものはあるのだろうか。


「国内で生産し、輸送費、冷蔵費がそれほどかからない米や生鮮食品はコストを抑えられているケースが多いです」(スギさん・以下同)

実際に、野菜、米、魚、肉・卵の昨年12月または今年1月の価格を見てみると、野菜、米などで価格が下がっているものも多く、上がっていても値上げ率が10%以下程度に抑えられているのが目立つ(画像リスト参照)。

そんな「割安&価格据え置き食品」の選び方を、スギさんが教えてくれた。

■安定しているのは米と野菜

【1】米食に切り替える

米は今年、安定した供給が見込まれているため、値上がりはしていない。

「米は生産が安定していて、コロナ禍には取引価格が値下がりしています」

【2】生鮮食品は近郊産のものを選ぶ

「野菜も今年は平年以上に豊作のものがあるようです。近場で採れたものだとコストも抑えられますから、価格も安定しやすいといえるでしょう」

肉・卵と魚については輸送費・光熱費がかかるので変動はあるものの、海外産の生鮮品が高騰するなか、地産地消できる地元の野菜や塩蔵の魚を探すことで上手にお買い得品を買うことができる。【3】原材料を輸入に依存している食品、加工および流通に費用が多くかかる食品は避ける

「お買い得なものを探すコツは、値上げの原因を考えて、逆にあてはまらないものを探すことです。たとえば、原材料を海外産に頼っているものは値上げ率も高くなっています」

確かに、大豆、油、小麦、チーズなど、輸入に頼っているものを原材料としているものは値上げ率が高い。

「目立つ値上げ商品は、パン、食用油、カップ麺、ソース、カレールウ、スナック菓子、アイスクリーム、ペットボトル飲料、ワイン、焼酎、ビールなどです。
これらはすべて加工を必要とする食品でもあり、原材料費(輸送費含む)+光熱費のコスト高となります」

加工および流通に光熱費や輸送費が多くかかるものも値上げ率に影響する。

「顕著な例が冷凍食品と、海外から輸入している食品です。冷凍食品は光熱費、輸入食品は輸送費がかさみますから」

■価格据え置き商品を見分けるポイント

【4】春、値上げがすでに予告されている品目はPBで選ぶ

「値段が変わらない商品では、重量および個数を少なくしている、あるいは原材料の種類を少なくしている、パッケージを簡素化している、宣伝頻度を減らしている、などの工夫がされています。これらをまとめると、パッケージがシンプルでデザインに凝っていないもの、CMなどで見かけない商品は、コストセーブができます。代表的なのがプライベートブランド(PB)商品でしょう」

とはいえ、昨年からの値上げラッシュのなか、価格据え置きで頑張っていたPBも、ここへきて値上げせざるをえなくなっているようだ。それでもナショナルブランドより安いので、PBには引き続き注目したいところ。

「間に問屋がいないのでコストを削減でき、そのぶん価格を抑えられるのがPBのメリットです」

たとえば、イトーヨーカ堂の新しいPBラインとして昨年9月に展開を開始した「セブン・ザ・プライス」は、イトーヨーカ堂のブランドのなかでも最安値のラインナップだ。

そのほか、イオン、西友、オーケーなど、各社がPB商品を展開し、それぞれの特徴を打ち出している。
’21年にデザインを刷新したドン・キホーテのPB「情熱価格」は、大容量にすることで、相当のお得感を演出している。

スギさんが特に注目しているのが、パン、パスタ、乾麺、冷蔵・冷凍麺など、日常的に食べる主食にあたる商品だそう。「毎日食べるものをあえて頑張って安くすることで通ってもらえるようになると、ほかの商品も買ってもらえます。そうすることで自然と客の囲い込みができるようになるため、これらの商品をフックとしてお買い得価格を設定しているところも多いようです。いつも行かれているスーパーの『毎日食べる食品』の値段をチェックしてみてください」

もはや値上げを回避することは不可能となっているが、そのなかでも少しでもお得に買い物ができるようになりたい。そんな読者のために、スギさんが推奨する新しい買い物の「3カ条」を紹介しよう。

【新しい買い物の「3カ条」】

〈1〉「広告の品」を優先して買う
〈2〉個別パックや少量パックを買っていたものを、お得な大容量のものにする
〈3〉買い物時に、たとえば10品カゴの中に入れていたとすれば、最後に見直して1品減らす

「値上げは平均して10%程度ですが、3カ条を実践すると確実に1割は出費を抑えることができます」

値上げはこれからも続くだろうが、そのたびに戸惑うよりも、買い物スタイルを変えることで、無駄を減らす機会と捉えてみるのもいいかもしれない。

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