2023年2月19日 06:00
鬼滅の刃、SLAM DUNK…メガヒットアニメのルーツは『もののけ姫』
『もののけ姫』動員・配収新記録の会見での宮崎駿監督
住んでいた場所は違っても、年齢が近ければ「そうそう!わかる」って盛り上がれるのが、青春時代、衝撃を受けた映画の話。活躍する同世代の女性と一緒に、“’90年代”を振り返ってみましょう――。
「『もののけ姫』(’97年)は、宮崎駿監督の初期作品、『風の谷のナウシカ』(’84年)でも扱われた人間と自然との関わり、人が潜在的に抱いているであろう差別や悪意をテーマにしています」
そう話すのは、世代・トレンド評論家の牛窪恵さん(55)。
中世の日本を舞台に、タタリ神と呼ばれる化物を退治した際に呪いを受けて、村を追われた主人公・アシタカの旅が壮大なスケールで描かれる『もののけ姫』。
「メッセージ性の強い作品ですが、監督自身が著作でおっしゃっているとおり、そこに込められたのは『憎悪や殺りくのさ中にあっても、生きるに値することはある』との思い。非常に難解ですが、映画を見終わって作品の感想を話し合うなかで、誰もが『なぜ生きるのか』に対する答えを、自分なりに考えられるような作りになっていたのではないでしょうか」
そんな本作は、『E.T』(’82年)