2023年4月2日 06:00
オンライン角打ちなど斬新なアイデアで、令和の時代を乗り切る「三益酒店」の三姉妹
三益酒店全社員。写真後列は左から由美さんの夫・聖司さん、父・孝生さん、美保さんの 夫・寿和さん。前列左が母・博子さん
【前編】東京・赤羽「三益酒店」の三姉妹 枯れかけた昭和親父の酒店「もう一度、咲かせます!」から続く
「どんなタイプのお酒がお好みですか?なるほど、それでしたら、こちらの蔵元の純米吟醸酒、ピッタリだと思いますよ」
地酒ファンが“聖地”とあがめる酒店には、この日も多くの客が詰めかけ、女性社長を筆頭にスタッフ皆が忙しく動き回っていた。
「お姉ちゃん、電話よ。蔵元の方から」
店舗奥の事務所から出てきた女性が、接客中の社長にこう声をかけた。すると社長、目の前の客にペコリと頭を下げ、元気に、少し大きな声を上げた。
「美香!お客さまへの説明、代わってもらえない?」
その声に、店舗に併設された飲食スペースから、もう一人の女性がひょこっと顔をのぞかせた。
「ごめん、美保姉。もう角打ちの開店時間だから。由美姉にお願いしてもらえない?」
東海林美保さん(38)、由美さん(36)、美香さん(28)の三姉妹。SNSを活用した情報発信に加え“オンライン角打ち”やサブスク(月額制定期購買サービス)