2023年4月9日 06:00
平均78歳のおばあちゃんが経営する「BaBaピザ」代表・キョウコさんが語る波乱万丈の半生
役場との交渉では、起業に当たって、出された条件が一つあった。
「すぐ隣にある道の駅の商品とかぶらないこと、でした。でも、これは、私たちには逆に好都合の条件。『やっぱりピザだ!』と、全員一致で即決したの」
さて、店のネーミングだが、
「若い人がやるピザ屋は当たり前。当時で平均年齢75歳のババアたちがやるんだから(笑)、これはもう『BaBaピザ』しかないでしょう」
キョウコさんの提案に、これも全員一致で決まり。
それからすぐに、6人は独学でのピザ修業を始めた。現在、2代目「笑の会」会長でもあるタカコさんは、
「料理本やユーチューブで勉強したり、6人で食べ歩きしたり。みんな、歯に衣着せぬタイプだから、『ここはイマイチだべ』なんて言いながら(笑)」
そんななかで、店の方向性が明確になっていく。
キョウコさんは、
「ここでやるなら、九十九里のハマグリやイワシ、地元の野菜にこだわって作ろうと。それが結果的に、よそにはないオリジナルなメニューにつながったんです」
同時に、店内や厨房の備品などもそろえていった。
「全員がベテラン主婦だから、1円でも安くてよいものを探そうと、みんなでかっぱ橋に行ったり、孫たちにも手伝ってもらいパソコンでも調べたり。