2023年5月24日 11:00
預金、NISA、iDeCo…取り崩す順番で手取りに差 老後資金「損しない」受け取り方
「50代のうちに、NISA枠以外の株式や投資信託などのある方は、少しずつ解約しNISAに移していきましょう」(井戸さん)
資産の中身の見直しも必要だ。
「退職が近づいたら、企業型DCやiDeCoの中身を債券などの安定資産多めにシフトを。株価が暴落しても安心です」(山口さん)
また、生活自体も定年後を見据えて徐々にコストカットしたい。
■iDeCoは年金型か一括受け取りか
多くの会社員は60歳で定年を迎え退職金を受け取るが、企業型DCやiDeCoは掛金の拠出が終わっても運用を続けることができ、受け取るタイミングは75歳までの好きな時期を選べる。また、受け取り方も一括か年金型による分割かを選ぶことができるが、井戸さんのおすすめは、定年退職時に退職金とともに一括で受け取ることだという。
「iDeCoや企業型DCは、一括で受け取ると控除枠が大きい退職所得控除を利用することができるため、納税額を抑えることができるのです」
「退職所得控除」の計算式は以下のとおり。
▼勤続20年未満の場合
退職所得控除=勤続年数×40万円
▼勤続20年以上の場合
退職所得控除=800万円+(勤続年数―20年)