くらし情報『日本での生活開始から1年、ウクライナ避難民家族の「たった一つの願い」』

日本での生活開始から1年、ウクライナ避難民家族の「たった一つの願い」

私たちは半信半疑の気持ちで、日本大使館の門をたたいたんです」

幸いにも、ビザはすぐに下りた。情報をくれた日本在住の友人が、身元保証人にもなってくれた。こうして昨年7月、リュボフィさんたちは空路、日本に向かった。

現在、リュボフィさんたちが生活しているのは、堺市の市営住宅。来日後、2カ月間は日本語学校に通いながら、近所を散策し、日本での生活に慣れる訓練をした。その後、末娘・アニータさん(9)は地元の市立小学校に編入。いっぽう、リュボフィさん夫妻、それに長男・ラミンさん(16)は仕事を探していた。夫の友人の協力もあって、3人は昨年10月から、回転寿司チェーン「くら寿司」の寿司ネタを作る加工場で働いている。


「商品として提供するために魚を切る仕事です。はじめは不安もありましたけれど、少しずつ慣れてきました。家族一緒に同じところで働かせてもらえるのはありがたいです。ずっと下を向いて作業を続けるのは大変ですが、休み時間には職場の皆さんに日本語を教えてもらったり、私たちがウクライナ語を教えたり。カタコトの英語と身振り手振りでお話もできて、楽しく仕事をさせてもらっています」

慣れない日本での生活。

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