高齢者の「ぼっち死」描く77歳漫画家語る理想の最期「死ぬのは怖くないんです」
親族が片付けに来たんだ”と納得するんです。それでしばらくすると、新しい高齢者が引っ越してくるというサイクル。死は身近にあるし、近所で話題になるときは『次は私だ』と言い合うのが、定番です(笑)」
そんな日常が、漫画の題材だ。作中、国民年金だけでは足りず、漫画を描いて細々と暮らしているキャラは、齋藤さんがモデル。
「ほかの登場人物にもモデルはいたりしますが、いろんな要素を組み合わせてオリジナルのキャラクターにしています」
第1話の「永遠のリア充」では、スマホ片手にSNSに写真を投稿する老人が描かれている。
「LINEをやっていないと、近所の人とつながれないから、高齢者もスマホをなんとか使いこなしています。とはいえ操作は苦手だから、最初に“友だち”になるときはQRコードの出し方がわからず、すごく手間がかかるんです」
Facebookで、スマホで撮影した写真を投稿する人も多いという。
「普通なら知り合いに見せるくらいで終わりますが、Facebookに投稿すると“いいね”がもらえますからね。
それが目的で自然だとか、猫だとか、そのへんの花だとかの写真を撮影するんですね。“いいね”があれば、励みになるし、うれしいし、社会とつながっているんだと実感できます」