「ナメたらいけません!」富士登山オフィシャルサイトの“警告”が話題…SNSに投稿した担当者語る「真意」
さらに風雨が下から吹き上げてくると、内側がびしょびしょになってしまいます。きちんとした登山用のレインジャケットは防水機能だけでなく、内側の水蒸気を外側に逃す透湿性に優れています。
ビニール合羽も雨を通しませんが、内側の汗もまったく逃がさないので蒸れてしまう。汗が冷えることで、低体温症になってしまう恐れがあるのです。非常に風の強い富士山では、『濡れ』と『風』がセットになるのが一番危険です」
富士山を登るには、登山向けの上下が分かれたレインジャケットとレインパンツが必須だという。
「きちんとしたものであれば、雨が降っていなくても防寒着となります。フリースなども意外と風を通してしまうので、一番上には風をシャットアウトするものを着用した方が良いでしょう。また、綿など一度濡れると乾くまでに時間がかかってしまう素材の衣服は、体を冷やす原因になりかねません。
低体温症にならないよう、化繊のものを選ぶなど命を守る工夫をしていただきたいですね」
いっぽう注意喚起の発信には、“ジレンマ”もあるという。
「まだ日本語で発信した段階ですので、外国人観光客の方には発信できていない状況です。また日本人の方でも、私たちの投稿をご覧になる人というのは、日頃から登山に興味があってアンテナを張っている人たちではないかと思います。