くらし情報『風評被害対策費に、輸出への悪影響…ALPS処理水の海洋放出はもはや“コスト高”でメリットなし』

風評被害対策費に、輸出への悪影響…ALPS処理水の海洋放出はもはや“コスト高”でメリットなし

こうした基金とその他の“風評被害”対策費に、海洋トンネル設備にかかる約430億円を足すと1千300億円以上に。当初予算34億円の38倍にも上る計算だ。

「現在も発生し続けている“汚染水”を止めなければ永遠に海洋放出は続きます。費用は青天井です」(川井さん)

■もはや海洋放出は経済的に悪手

予算をつけても、国民の不信は拭えていない。福島県新地町の漁師の小野さんはこう憤る。

「政府は、〈水産物の価格が下落したら買い上げて冷凍保存する〉と言って基金を作ったけど、俺ら漁師はそんなこと望んでない。消費者が“おいしい”と喜ぶ顔が見たいから魚を捕るんだ。税金をドブに捨てるような使い方はやめてもらいたい!」

小野さんが言うように、海洋放出にかかる資金の多くは税金だ。


「廃炉費用などは、東電を破綻させないためにつくった“廃炉等支援機構”が必要な資金を肩代わりしています。つまり原資は“税金”。東電が返済義務を果たすかどうかは曖昧なままです。東電やほかの電力会社は“負担金”という形で機構に資金を納付しますが、一部は電気料金に上乗せしていいので、結局、国民が負担しているにすぎません」(川井さん)

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