荻原博子「政府はウソついてる」とバッサリ…マイナ保険証“別人の顔でも認証される”バグに医療現場悲鳴、廃業の医師は1000人超に
「マイナ保険証」に関して「政府はウソをついている」と私は思っています。
そのウソとは、「カードを落としても大丈夫」「顔認証があるからなりすましはできない」など安全性に関わるものも多く、近著『マイナ保険証の罠』(文春新書)にまとめています。なかでもいちばんのウソは「保険証を廃止しても医療現場に問題はない」という点でしょう。
国はマイナ保険証のメリットを強調しますが、医療現場では実にさまざまな不具合が起きています。受付がスピードアップするはずの顔認証も、髪形の変化や眼鏡の有無などで認証できないケースが多い。逆に「全く別人のマイナ保険証なのに顔認証された」といった信じられないことも起きています。
また、健康診断などの医療情報がマイナポータルを通じて閲覧できるため、より良い医療が受けられるともいわれますが、これもかなり疑わしい。というのも、マイナポータルの医療情報は、病院が毎月どんな医療行為を行ったか、費用の明細を知らせる「レセプト」を元にしています。
月ごとにまとめて送るものですから、リアルタイムには程遠い。その都度きちんと更新されたお薬手帳のほうがリアルタイムの情報に近いといえるでしょう。