“53歳で初婚”大島さと子「親の死が“家族を作る”覚悟をくれた」
■50代になって芽生えた「自分の家族」への願望
司会の仕事に携わることを決める少し前、現在のご主人が、事業を行うため単身ハワイへ。同世代の仲間の挑戦を、友人として応援していたという。
「同じような時期に、お互いに『新しいステージ』を迎えたという部分で、シンパシーを感じたんですよね。ハワイと東京という、物理的な距離は離れましたが、以前よりコミュニケーションをとるようになり、仕事のことだけでなく、高齢の親についても相談するように」
大島さんは45歳のときに父親を亡くし、その後、母親も病気に。自宅や施設での介護も経験している。
「姉がいますが、結婚して家族がいるので、仕事が忙しいとはいえ自由のきく私が率先して介護をしていた感じです。一方の彼も一人っ子で早くにお母さまを亡くしていて、高齢のお父さまと2人家族という状況で。話すことで、お互いの支えになっていたと思います」
また、「親はいつかいなくなる」という現実と向き合い、自分が一人であることを実感したという。
「父が亡くなるまで、親がいることは当たり前で、『一人になる』という感覚が一切なかったんです。20代から一人暮らしでしたし、実家に寄り付かないなんてこともふつうだったので、物理的なことではなくて、両親の存在が心の支えになっていたんでしょうね。