高齢者狙う最新サギ手口8 受け子の特徴は「体に合わないスーツ+イヤホン」
サギのアポ電に要注意(写真:PIXTA)
「現在、主流の詐欺は、一人暮らしの高齢女性などを狙ったキャッシュカードのすり替え。銀行協会や警察を装ってカードや暗証番号を騙し取り、現金を奪う手口です」
こう警鐘を鳴らすのは、特殊詐欺での逮捕歴がある一方、メディアで詐欺の手口を発信したり、青少年の更生支援活動に取り組んでいるフナイムさんだ。
「キャッシュカードすり替え詐欺は、まずアポ電で『あなたの預金が不正に引き出されている』『口座が犯罪のマネーロンダリングに使われている』と不安をあおります。そして翌日、翌々日に“受け子”(被害者から現金を直接受け取る役目をする者)が自宅訪問します。裁判所指定と偽った普通の封筒に、キャッシュカードと暗証番号を書いた紙を入れさせます」
ここで「法的な手続きが必要なので、割り印をしてください」と切り出す。
「印鑑を取りに行っている隙に、犯人が事前に用意していた偽のカードを入れた封筒にすり替え、その封筒に割り印をして被害者に渡し『手続きが終わるまで、絶対に開封しないでください』と念を押します。被害者は本物のカードが手元にあると思い込んでいるので、安心してしまう。