岸田首相は「経済、経済、経済」と連呼するも…ドイツに抜かれGDP4位に転落!「悲しい円安」で半世紀前の購買力に
1ドル150円が見慣れた光景になってしまった(写真:共同通信)
国際通貨基金(IMF)が2023年の各国の名目国内総生産(GDP)の見通しを発表した。日本のGDPはおよそ4兆2300億ドルなのに対し、ドイツはおよそ4兆4300億ドルと予測。日本は長年、米国、中国に次ぐ、第3位の地位を維持してきたが、ついに4位に転落することになる。
そんななか「悲しい円安」という言葉が話題になっている。
「ドル円相場が1ドル=150円近辺を行き来しています。メリットよりもデメリットが上回る“悪い円安”を通り越し、今は“悲しい円安”に突入したと考えています」
こう語るのは、みずほリサーチ&テクノロジーズの主席エコノミストの酒井才介さんだ。
「円安の背景は、まず短期的には、コロナ禍からの経済回復が、アメリカや欧州に比べて周回遅れになっていることが挙げられます。アメリカでは消費需要や賃金が伸び、インフレが加速。
急激なインフレの抑制のために、金利を上げて景気を冷まそうとしています。
一方、日本は消費者物価指数が3%ほど伸びているものの、名目賃金の上昇は1〜2%ほどで、物価上昇に追いついていません。