日銀の金利操作見直しで住宅ローンはどうなる? 総返済額650万円増える家庭も
の3種類だ。
住宅金融支援機構の2023年4月の調査によると、住宅ローン利用者の72.3%が変動金利を選び、固定期間選択型は18.3%、固定型が9.3%となっている。
「返済期間の途中で利率が変わる変動金利は、国債市場の動向で決まる固定金利と違って、日銀が経済実態を見て決める『政策金利(短期金利)』に連動します。長期金利が1%を超えれば、政策金利もいずれ引き上げられるとみている市場関係者は多い。来年後半には変動金利が上がる可能性があります」(加谷さん)
2009年以来、変動金利の基準金利は2.475。優遇幅を引けば0.5%前後という超低金利を維持してきた。金利上昇は返済額に大きな影響を与える。
たとえば、4千万円を金利0.4%(35年返済)で借りた場合、毎月の返済額は約10万2000円、返済総額は4287万円となる。
しかし、返済開始10年で金利が2%になった場合、11年め以降の返済額は毎月約12万3500円となり、返済総額は4928万円と、約650万円も増えてしまうのだ。「変動金利が急上昇しても返済額が大きく増えないように、5年間は返済額が変わらず、5年後も返済額は1.25倍までしか上がらない『5年ルール』が原則あります。