「毎日不安で眠れなかった」永井大“3週間前に代役で主演”難局挑戦を支えた家族の言葉
それがスタートでした」
出演を決意した時点で公演の約3週間前。それからは息もつかせぬ日々だったようだ。
「10月末に台本をデータで送っていただいて、2時間半弱ある舞台なのでけっこうな量がありました。10月31日に正式に主演を務めることが決まって11月2日に発表するとと言われました。その数日前には『今だったらやっぱり無理ですと言えるかな』と少し思っていました。そのくらいセリフの量が多く、かけあいもあって、テンポも速いしのでどうしようかなと。毎日頭の中で舞台のことばかり考えてしまって、不安のあまり2時間くらいしか眠れませんでした。でも最後は“やるしかないな”と覚悟を決めました。
それからは怒涛でしたね。11月4日から稽古が始まり、ヒロインの方と「はじめまして」の挨拶をさせていただいて。そこから全員とお会いできたのは11月9日でした。15日に大阪に入って初めて、物を使った稽古をして、それまでは舞台で使う小道具は劇場から劇場に送られていたので、エアで稽古していたんです。衣装合わせはありませんでした。幸い石黒さんと衣装のサイズが同じくらいだったので」
同公演は、“幼いころ亡くなった母に会うため、おっさんとおばはんが60年後の未来からタイムマシンでやってくる”という家族愛がテーマの物語。