M-1王者を輩出、若手芸人に活躍の場を…“お笑い界の母”児島気奈さんがK-PROライブにかける想い
東京を中心にお笑いライブを開催するK-PRO代表の児島気奈さん(中央)。マネジメントする若手芸人たちに囲まれて(撮影:ただゆかい)
女性、児島気奈さん。気奈さんの作る“芸人ファースト”な舞台で、昨年のM−1王者ウエストランドも腕を磨いてきた。しかし、その陰には、芸人たちには見せない、気奈さんの地道な努力がある――。
■「今まで生きてきた中で一番うれしい」’20年、ウエストランドがM-1決勝へ
お笑いライブをビジネスとして軌道に乗せる――。そのためにはライブの黒字化が必須だが、実現は簡単ではなかった。というのも、芸人ファーストのこだわりがあったからだ。
「一般的なライブは芸人さんから会場費をもらうのですが、うちでは逆に、交通費を含めて3千円以上のギャラを支払っていました」
10組の芸人が出演したら、1組3千円でも3万円の経費がかかる。80席の会場を借りるには5万円。1人1千円のチケットが完売しても収支はトントンだ。
「いえいえ、満員でも赤字。スタッフたちのバイト代もかかるので、とても、とても」
しかも、K-PRO名物のケータリングにもお金がかかる。
「普通のお笑いライブは、先輩芸人が差し入れをすることが多かったんですが、それは運営側がしっかりやらないといけないと思って、おにぎりやパンを差し入れるように。