政治資金パーティによるキックバックが「裏金」となる仕組みとは
2023年5月に行われた自民党安倍派のパーティ(写真:時事通信)
自民党安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティーでの裏金問題は、大臣経験者クラスのキックバック不記載や訂正などが次々と報じられている。
いったい、政治資金パーティーをめぐるお金の流れの、どこが「違法」と指摘されているのか。
「政治資金パーティーはズバリ『お金集め』が目的です。ノルマ以上に集めたお金が派閥からキックバックされ、集めた議員のところに戻ることは、違法ではありません。
しかし、いくら収入があり、いくら派閥に納めたのか、また、派閥から寄付としていくら振り込まれたのか、つまりキックバックの金額などが、キチンと政治資金収支報告書に記載されなければならないんです。
今回、裏金問題となっているのは、所属議員が政治資金パーティーで得た収入が実際にいくらだったのか、またいくらキックバックがあったのかが、政治資金収支報告書に不記載だったことが問題視されているんです」(全国紙政治部記者)
たとえばある議員が派閥から求められているノルマ100万円を上回る150万円を集めた場合、派閥に150万円振り込み、派閥から後に50万円のキックバックがあることが、収支報告書で明記されていれば、違法性はないという。