《むしろ今までありがとう》10円値上げも「ガリガリ君」に寄せられる応援の声
赤城乳業ホームページより
12月20日、赤城乳業(埼玉県深谷市)は、2024年3月1日の出荷分から、「ガリガリ君シリーズ」など氷菓やアイスクリームの値上げを実施することを発表した。ガリガリ君1本入りの値上げは8年ぶりで、希望小売価格は現行の税抜き70円から80円になることに。
背景には、原材料や容器包装、物流費、人件費などのコスト増があるという。
ガリガリ君は年間4億本超の販売本数を誇るヒット商品。赤城乳業にとって、ガリガリ君の値上げは苦渋の決断だった。81年の発売開始当初から、「遊びに夢中の子供が片手で食べられる」というコンセプトを貫いてきたためだ。
16年4月には、25年間据え置いてきた60円の価格を70円に値上げしているが、このときも社内では大きな議論を呼んだという。
同社のマーケティング担当者は、当時の雑誌インタビューに次のようにコメントしている。
「10円値上げするために、2年以上も議論した。こんな会社は他にないだろう」(日経ビジネス21年12月20日号)
この値上げに際し、同社は「おわび広告」を展開した。すると、消費者からは不満どころか、「むしろ、よくこれまで頑張ってくれた」