清水ミチコ 次回の武道館ライブは「AIと“共演”したい」
背後にはミチコや家族、スタッフのLPレコードやCDがずらり(撮影:加治屋誠)
清水ミチコ(63)。デビューしてすぐに人気番組への出演をつかんで以来、ずっとスター街道をひた走ってきた。たったひとりで約1万人を爆笑の渦に巻き込む、前代未聞の武道館ライブももう10周年。
そんな彼女の変わらぬ原点は、家族だ。普通が一番、と頑なだった父。最後に贈ってくれた言葉がミチコを今日も奮い立たせる。これまで語られなかった、清水家の愛の歴史がここに―─。(全2回・後編)
■父の教え“お客さん第一”を守り、訃報を聞いた直後もラジオに出演
数々のスターの特徴を絶妙なバランスで誇張したモノマネは、ファンばかりでなく、モノマネされた当事者たちも魅了した。
「あなたはほかの人のモノマネはうまいけど、私のマネだけは下手ね」
こう言われることが多かったのも、本人すら気づかないほどの特徴を見抜いていたからだろう。
桃井かおりとの共演を果たした映画『木村家の人びと』では、初顔合わせで台本の読み合わせをする際、桃井が遅刻。
「監督が面白がって、桃井さんのセリフを私がモノマネで代読することに。現場に来た桃井さんは『いい味出してくれちゃって、ありがとう』って笑ってくれました」