86歳、カワイイぼっちでハッピー!オッケー! イラストレーター・田村セツコさん
自身のイラストから抜け出してきたような、かわいいブラウスとスカート姿に、肩から犬のぬいぐるみバッグを提げた田村さん。
やがて、原宿のど真ん中にある自宅マンション兼アトリエに到着。
「足の踏み場もなくて、ごめんなさいね。私、“節約のセツコ”だから、モノを捨てられなくて。デスクの背後に積み上げられてる空き箱もカラフルだから、いつか作品に応用できるんじゃないかと思うの。あの木の枝も、花屋さんが捨てると言うからいただいたり」
■ポケットの小銭でも、夢さえあれば豊かに暮らせる。終活より今日を楽しく生きなきゃ
「毎日、必ず午前3時半ごろにパッと目が覚めて、『ああ、私はひとりなんだ』って思う。
でも、本棚を見れば、幼いころから大好きな『赤毛のアン』の作者のモンゴメリやフランソワーズ・サガンなどの自伝があって、彼女たちも孤独と共に生きたことを、私は知っている。
それに、もう80年以上生きて、むしろ孤独は自分に味方してくれるぜいたくな時間とも思えるの」
本格的な起床は、6時半。
「まず、テレビをつける。古い小さなテレビで、NHKは映らないんだけど(笑)。毎朝、キャスターがニュースを読み上げていて、こんな早くから偉いねと。