くらし情報『7浪して医学部、国家試験に2回落ちて53歳で医師になった女性「それでも諦めなかった理由」』

7浪して医学部、国家試験に2回落ちて53歳で医師になった女性「それでも諦めなかった理由」

ただ、私の母も島根から来てくれたり、義理の両親、夫の援助があったからこそ成り立った両立生活で、家族には感謝しています」

しかし、本人の頑張りや周囲の協力もむなしく、留年が続く。

「なぜか、ラストの試験で必ず落第点を取ってしまうんです。考えるに、小中学生のときの先生から『お前はダメだ』と言われ続けたトラウマがあって、ここぞという試験でアガってしまう。この悩みは、ヒプノセラピー(催眠療法)を受け解消できました。

また、このまま国家試験に受からないのではという不安が消えずに、うつ状態になって眠れなくなり、睡眠薬の量を増やしても効かない“眠剤地獄”に陥ったりも。このときは朝まで夫に愚痴を聞いてもらって、何とかしのぎました」

そして53歳のとき、3度目の挑戦で医師国家試験に合格。医師を志して22年目の悲願達成だった。

「でも、研修医となっての2年間は、いつもロッカー前で泣いてましたね。
手術室で、大先輩の男性医師から、指示と違うからと、オペ中に『出ていけ』と言われたり。これは、自分が未熟だからと耐えましたが……」

納得できないこともあった。

「理不尽だったのは、一部のベテラン看護師さんからの無視や、わざと足を踏まれることなど。

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