モト冬樹 イライラするとすぐに「帰る!」『デパート!夏物語』スタッフを困らせた大物俳優って?
聞いているこっちがハラハラしていました(笑)」
撮影ではいつも、お客様相談室課長役を務めた小林稔侍と一緒だったという。
「怖そうな顔をしているけど、すごく親しみやすい人。走ってドアにぶつかるシーンでは、思わず『あ?ん』と声が出ていました。あの顔で『あ?ん』ですからね(笑)」
ドラマの舞台となったのは、実在した伊勢丹相模原店。
「現場に入るのは朝早く、よく渋滞する時間帯。いつも時間ギリギリになるものだから、稔侍さんからは『遅刻になるから、オレより早く来るなよ』って念押しされていました」
そんな小林も、撮影中に機嫌を損ねることがあったという。
「『オレは絶対にそんなセリフ言えない』とか、譲れないところもあったようです。長く撮影していると“これはイライラしているな”とわかるんです。
そんなときは、案の定『帰る!』と言い出して、スタジオから出ていっちゃう。しばらくしてプロデューサーになだめられ、バツが悪そうに戻ってくるのも、稔侍さんらしさがあってね。すごく大好きで、お世話になった先輩。久しぶりにお会いしたいですね」
■『デパート!夏物語』(TBS系・1991年)
実在した伊勢丹相模原店を舞台に、入社3カ月の高山大介(髙嶋政宏)