岡部たかし『虎に翼』寅子の父語る“人生の暗黒期”は新入社員時代「1年間ほんま辛かった」
だが、みんなは地元で楽しくやっているのに、なぜ自分だけ──。孤独を募らせて職場で指の骨を折ったことさえ誰にも言えなかった。
「一生ここで働かなあかんと思うと辛かったんです。
ところが上司が腹立つおっさんに代わると、そこから自分もヤンキーみたいに『うっさいなーコラァ!!』と口ごたえするなど、僕の中の“虎”が現れてしまったんです」
退職が決まると、職場の人々は、「俺のせいちゃうよな?」と責任逃れしていたという。
「1年間ですが、ほんま辛かった」
人生の「暗黒期」。今も、なじめない場所や、人見知りをしたときに、この苦しさがよみがえるという。彼の芝居の深みもこの経験があるからだろうか。
【後編】岡部たかし『虎に翼』寅子の父語る元妻への感謝「彼女の一言が僕に翼をくれた」へ続く
(取材・文:川村一代)
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