『新プロジェクトX』好発進もNHK内部で不安視される「不適切な仕事ぶり」エピソード
大ヒットしたドラマ『不適切にもほどがある!』でも描かれていたことと同じですね。
もともと旧『プロジェクトX』が成功したのは、昭和の時代にあった大工事などの巨大なプロジェクトに立ち向かっていく主人公たちの姿。“働き方改革”が叫ばれる現代社会ではありえないような過酷な試練やエピソードを、ドラマチックに演出したから人気になりました。
例えば、旧シリーズではあるメーカーの極秘プロジェクトが紹介された際、“窓際社員が業務時間の合間を縫ってこっそり試作していた”というエピソードがありましたが、現在の基準では“労務管理がどうなっていた”とか“予算はどこから出ていた”といった指摘が噴出することでしょう」
新シリーズでも、基本的な番組フォーマットは前作と変わらないという。
「スタート前に放送された特別編では、旧シリーズの神回と呼ばれた『黒四ダム』が放送されましたが、あまりの過酷なエピソードに現在の基準では放送が難しいと実感させられました。ただしそういったエピソードが人気を獲得していたのは事実。なので、今シリーズにおける平成期のプロジェクトでも“昭和の仕事ぶり”は多いはずで、それもある程度は避けられません。