テレ朝 立憲民主党の選挙活動を「有権者への戸別訪問」と記載→修正で“公選法違反”と物議…広報が明かした「真相」
(写真:時事通信)
4月28日に投開票された衆議院3補欠選挙。東京15区、島根1区、長崎3区のいずれも立憲民主党が勝利し、自民党は敗北を喫して議席を失う結果となった。
そんななかSNSでは、ニュースサイト「テレ朝news」で配信された記事内の“ある記述”が物議を醸している。注目を集めたのは、4月29日に「自民王国『島根1区』で惨敗…取材で見えた『静かなる怒り』」のタイトルで配信された記事。
島根1区では自民党が唯一候補者を擁立し、元財務官僚の錦織功政氏(55)と立憲民主党の元議員・亀井亜紀子氏(58)の一騎打ちに。選挙最終日に岸田文雄首相(66)と立憲民主党の泉健太代表(49)の両党首が駆けつけるなど、総力戦が展開された。だが自民党は、長く守ってきた「保守王国」の議席を死守しきれなかった。
「テレ朝news」の記事では、自民党を打ち破った立憲民主党の奮闘ぶりが同党幹部への取材をもとに伝えられていた。
昨年4月の参議院大分選挙区の補欠選挙で勝利した自民党は、選挙活動を減らして無党派層の投票率を上げさせずに組織票で勝ち切る「大分作戦」が功を奏したという。そのため立憲民主党は、島根1区でも「大分作戦」が行われることを警戒していたようだ。
これに立憲民主党が講じた対抗策について、現在、「テレ朝news」の記事内ではこう紹介されている。
《そうした中で力を入れたのが、業界団体へのローラー作戦だった。これまでの街宣車での演説中心の戦い方を変更し、きめ細やかな選挙活動で自民党の組織力に対抗しようとした》
ところがSNSでは、“当初の記述が修正されている”との指摘が相次いでいるのだ。スクリーンショットも拡散されており、上記箇所は次のように記されていた。
《そうした中で力を入れたのが、有権者への戸別訪問だった。これまでの街宣車での演説中心の戦い方を変更し、一軒一軒有権者の家を訪問。
きめ細やかな選挙活動で自民党の組織力に対抗しようとした》
■立憲民主党はキッパリ否定、テレ朝が本誌に明かした「事実」
しかし政治活動において、特定の候補者への投票を目的に住居や会社、商店などを戸別に訪問する行為は禁じられている。そのため報道内容が事実であれば、公職選挙法の第138条に抵触しかねないだろう。SNSでも“サイレント修正”された記事に対して、事実関係を問う声が多数あがっている。
《おいおい、これ看過出来ないぞ!》
《戸別訪問の文章が訂正されてる》
《戸別訪問って公職選挙法違反だよね》
《さすがに立憲が知らないとは思えないので、記者の勘違いではないかなあ。本当に戸別訪問していたら記事を修正したりしないで選挙違反を告発するはず》
果たして、選挙活動で戸別訪問は行われていたのだろうか?本誌が4月30日に立憲民主党に取材を申し込むと、担当者は「有権者への戸別訪問をしているわけがないです」とキッパリ否定。その上で、「当方は何の関係もない話なので、テレビ朝日さんにお聞きになってください」との返答があった。
そこでテレビ朝日に問い合わせると、5月2日に広報部から文書で次のような回答があった。
「ご指摘のあった記事は、4月29日にテレビ朝日のニュースサイト『テレ朝news』に配信されたインターネット用の記事です。
記事の中で当初、衆議院島根1区補欠選挙における立憲民主党陣営の選挙活動について『力を入れたのが、有権者への戸別訪問だった』と表記しましたが、記事掲載後に社内で誤りに気づき修正しました。当社の取材で、立憲民主党陣営が有権者へ戸別訪問をしていたという事実を確認したものではありません」
あやうく公職選挙法違反に問われるところだったが、SNSを騒然とさせた「戸別訪問」は誤報だったようだ。
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