寝ても覚めても顔がピクピク…女優・高樹澪が明かす難病“片側顔面痙攣”闘病記 開頭手術は「まな板の上の鯉」になったつもりで
女優の高樹澪さん。出演映画『温泉シャーク』が7月5日より公開決定(撮影:水野竜也)
大病を患った人の多くが、発覚当初に感じるという「まさか私が……」という思い。その「まさか」を経験した高樹澪さん(64)に、辛く厳しい闘病の日々を赤裸々に語っていただきました。
■
「自分の意思に反して顔面がピクピク動いてしまい、それでも演じなければならない。こんな状態では、もう女優はできないという絶望感でいっぱいでした」
片側顔面痙攣に苦しんでいた当時を振り返るのは高樹澪さん。
’82年、井上陽水作詞作曲の『ダンスはうまく踊れない』をリリースし、80万枚のセールスを記録。その後、映画やドラマでも主要な役を演じてきた高樹さんが病魔に侵されたのは’99年のこと。
「離婚する直前でした。最初は顔にチック症状が出て『ストレスから?』と思い、事務所の社長から紹介された鍼灸院に通ったり、民間療法を試したりしたのですが」
離婚に際し、元夫との共通の友人たちから誤解を受け、精神的にも疲弊していた時期だった。
「心療内科を受診すると、原因はメンタルの不調からくるものという診断で睡眠薬を処方されましたが、これは誤診でした」