蓮舫 都知事選出馬で批判再燃する「2位じゃダメなんですか」発言の「切り取られた真意」
(前出の記者)
しかし、文科省の役人や研究者は「世界一の研究には、世界一の装置が必要」「国民に夢を与えます」などと噛み合わない答えを繰り返すのみで、まともな説明はなされなかった。1時間半余りの議論の結果は「限りなく見送りに近い縮減」、つまり事実上の「凍結」だった。
こうした経緯から翌年、文科省は“開発側視点から利用者側視点への転換”として、スピードだけにこだわらず、利用者の使い勝手の良さを目指した計画に変更。仕分けの2年後に完成した“京”は計算の速さで一時的に“世界一”となるが、仕分けで指摘された通り翌年にはアメリカに抜かれる。しかし、“京”はスピード以外の性能ランキングで世界1位となり、’19年の運用停止まで世界のトップを走り続けた。
「新型コロナウイルスの飛沫の飛散シミュレーションで記憶に新しい“富岳”は“京”の後続機です。省エネ性能など総合的な性能を追求し、スピードにこだわらず利用者の使いやすさに重点を置いて開発されました。’20年に計算速度世界1位を獲得。
他の指標でも1位となり4冠に、’21年にはスパコンランキング世界初の4期連続4冠を達成しました。
“富岳”の開発に関わった研究者は後に『“富岳”が、蓮舫さんの問いに対する我々の答えなんです』と新聞のインタビューで話しています。蓮舫氏の質問は間違ってなかったのです」(前出の記者)
果たして都知事選の行方はーー。