くらし情報『学生出産、看護師を経て48歳で出家…“駆け込み寺”の庵主さん「自分を好きになる方法」』

学生出産、看護師を経て48歳で出家…“駆け込み寺”の庵主さん「自分を好きになる方法」

精進料理も手作りする庵主さん(写真:小松健一)

精進料理も手作りする庵主さん(写真:小松健一)



兵庫県姫路市網干区。瀬戸内海もほど近い場所に、悩める女性の駆け込み寺として知られる尼寺・不徹寺がある。300年以上続くこの寺を守るのが、25代住職の松山照紀さん(61)。

“庵主(あんじゅ)さん”と呼ばれる照紀さんは、これまで多くの人の相談を受けてきた。悩める女性の心がわかるのは、庵主さんも“そう”だったから。

『駆け込み寺の庵主さん』(双葉社)の著書もある庵主さんの数奇な人生を教えてもらった。

■二女に恵まれるも、夫から突然の離婚要求が

「うちは両親と祖父母が農業と養鶏を営んでいて、私も中学に入ると、兄と一緒に早朝3時から収穫を手伝っていました。幼いころの私は、野山を駆け回る、ただのじゃじゃ馬でしたね(笑)」

1962年(昭和37年)8月5日、福岡県筑紫野市に生まれた庵主さんは、地元の小中学校を経て、九州女子高(現・福岡大学附属若葉高)から九州産業大学商学部へ。
先生になりたくて教職課程も選択した。

「入学後に、中学から続けていた卓球サークルに入り、ここで1歳上の男性と出会って交際がスタート。2年生の冬に妊娠します。内緒にしたまま、大きなおなかで、成人式にも親の用意してくれた振り袖を着て出席しました」

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