泉房穂「政治家に向いていない」7歳年下妻が語る明石市長当選から暴言辞任まで
「会見では、弁明と思われてもいいから言いたいことをまくし立てるつもりでした。でも家を出ようとしたときに、当時中学3年生だった娘に『わたし、学校ですごく嫌な思いをしてるの』と言われたんです。そして『辞めるんだったら、みっともない言い訳なんか絶対にしないで』と。私は、世のため人のためにと市民のほうだけを向いて頑張ってきたつもりだけど、家族にはあまり目を向けていなかったんですね」
泉が市長の座を辞した直後から、子育て中の母親たちが中心となり、出直し選挙への立候補を求めて署名活動が繰り広げられた。手厚い子育て支援を続けてほしいと市民が熱望したのだ。
「集まった5千筆の署名のなかには『たとえ立候補しなくてもありがとうだけは伝えたい』など泣けるセリフが並んでいました。胸を打たれて、妻に『出直し選挙に立候補したい』と相談すると、家族会議で多数決をとることに。家族の前で頭を下げたら、妻は即行で反対を表明。
小学校5年生の息子は『僕は出てほしい』と賛成にまわってくれた。娘はどうするかなと思ったら『私、白票でいい』と。これで立候補が許されたのです」
出直し選挙となった’19年3月の市長選挙では、相手候補にトリプルスコアとなる7割の得票を得て圧勝。