寺島しのぶ 父が「七代目菊五郎」を“老害”と批判浴びながら名乗り続ける「本当の理由」
芸達者ゆえ歌人としても知られ、彼の俳名が梅幸だったのです。
つまり、尾上菊五郎と尾上梅幸は元来、同一人物だということ。初代、二代目、五代目菊五郎は俳名として梅幸を併用しました。三代目、四代目は菊五郎襲名前の名跡が梅幸でした。そのため、菊五郎さんは自分ではなく、眞秀くんに梅幸(=菊五郎)を継がせたいという固い意志があるのです。それは眞秀くんの将来を案ずるしのぶさんのためでもあります。
菊五郎さんの2人への最大限の愛情表現が、世間からどう思われようと、菊五郎を貫き続けることなのです」(前出・後援会関係者)
“3人目の菊五郎”の道を照らしてくれた父に、寺島は感極まり、心から感謝しているという。
昨年10月、寺島は歌舞伎座「錦秋十月大歌舞伎」の『文七元結物語』で初舞台を踏んだ。
取材で菊五郎、寺島、眞秀の3世代共演を聞かれ、こう答えていた。
《今の時代、面白い顔合わせで面白い演目をやらないと、お客さんは入らない。試行錯誤しながら、ワクワクする組み合わせで、いいお芝居を見せるということが一番大事だと思います》(『朝日新聞デジタル』’23年10月11日配信)
社会の価値観が変化する今、寺島が“3人の菊五郎”と同じ舞台に立つ日も来るかもしれない。
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