「政演のように陽キャではないです(笑)」『べらぼう』古川雄大から見た政演は「とてもお得な性格」
(撮影:イマイキレカオリ)
『べらぼう』で序盤から登場している北尾政演〈山東京伝〉は絵師、戯作者とマルチな才能を持つ江戸のベストセラー作家だ。演じるのはミュージカルにドラマに映画にと活躍を見せている古川雄大(38)。ちょっと能天気なキャラクターを好演している。
「政演は色男と呼ばれていた人物なので、当初は色気のある人物像をイメージしていました。演出の方から『べらぼう』で一番の陽キャでいてくださいと言われまして。僕自身わりと暗めな性格で、自分とはかけ離れていたため、なかなか感覚がつかめなかったんです(笑)」
自身で調べたところ、政演は今でいう“パリピ”(パーティーピープル)のような存在だったそう。自身なりの最大限のチャラさで収録に望んだところ「もっとチャラく」という指示があったと語る。
「あとは演出から『女性のことだけを考えて』といったアドバイスがあり、それがヒントとなりました」
試行錯誤を経て、あの政演が完成した。
大河ドラマ初出演となった今回だが、周りの反響はやはり大きいらしい。
「多くの反響がありました。母が銭湯に行ったら多くの人に声を掛けられたそうです。友達からもたくさん連絡がきました。じつは疎遠だった友人からも連絡がきて。本当にありがたいなと思っています」
取材中、何度か自分を「暗い」と分析。政演に近い部分はゼロ?と聞いてみたら――。
「政演のように陽キャではないです(笑)。
でも、そういうタイプの人って裏では意外と暗かったりするじゃないですか。僕はたぶんそのどちらにもなれないタイプで。お酒を飲んでもこのテンションのままですし。地元の友人と一緒にいるときは少し違いますけれど」
そんな古川から見た政演の人物像への感想を聞いてみた。
「羨ましいです。何をしても怒られないし憎まれない。とてもお得な性格だなと思います。逆に何もしてないのに自分だけ怒られる人っていますよね。
僕はそちらのほうです。ダンスなどのレッスンでも、ほかの人は怒られず、僕だけが怒られるということはあるので(笑)」
端正な顔立ちとたたずまいなのに、出てくるのは三枚目を思わせる発言。このギャップが古川雄大の魅力に違いない。
ヘアメーク:平山直樹
スタイリング:根岸豪
【INFORMATION】
大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』NHK総合、日曜20時ほか
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