《大ファンの母と直電話》《ビンタの後にハグ》原千晶が明かす『Beautiful Life』木村拓哉の神エピソード
ドラマ『Beautiful Life』で憎まれ役を熱演した原千晶も51歳に
「『ビューティフルライフ』の撮影が始まってしばらくしたころ、たまたま撮影スタジオの駐車場で、見学にいらっしゃった脚本家の北川悦吏子さんに、ばったりお会いしたんです。同作品では、私は木村拓哉さん演じる柊二と、常盤貴子さん演じる杏子の仲を邪魔する嫌な女・真弓役だったので、北川さんから『意地悪にしちゃって、ごめんね』と言われて、逆に恐縮してしまいました」
こう振り返るのは原千晶さん(51)だ。テレビ局にも「真弓って女はひどすぎる」といった、苦情の電話がかかってきたという。
「でも、撮影現場はすごく和やかでした。木村さんや池内博之君、西川貴教さんらに囲まれて、すごく楽しくて。木村さんには『常盤貴子、水野美紀、原千晶がいるけど、原千晶は完全にお笑いの役目だから』と言われるほど、いじられ役だったんです」
木村は座長として、演者、スタッフ、分け隔てなく声をかけ現場を盛り上げていったという。
「木村さんはいつも体調を気遣ってくださって、風邪をひいたときは『すごく風邪に効くから飲みなよ』と、ビタミンのサプリをいただいたことも」
原さんの母親も木村の大ファン。
「すると『今から電話しようよ』と私の携帯電話で母に連絡を取ると、木村さんがそのまま代わって1分ほどしゃべってくれたんです。
もう、母は大感激でした」
あるシーンでは、原さんが「しゅうじ」と言ったつもりが、「しんじ」と聞こえてしまい、撮り直すことに。
「私はちゃんと発音できたと思っていたのですが、木村さんが『いや、しんじに聞こえる。お前、武田真治と付き合っているんだろ』って言い出して! もちろん冗談で、その場ではみんなゲラゲラ笑って撮影が続いたのですが、どこから情報が漏れたのか、後日、週刊誌には武田さんと私が交際しているという記事が出たんです。もちろん、事実無根です(笑)」
もっとも記憶に残るのは、柊二に悪態をついて、強くビンタをされるシーンだ。
「バチンとやられて、『待てよ!』という柊二を置いて、私はセット裏に飛び出すシーン。『はい、カット』の声が聞こえると、すぐに木村さんは私を追いかけてきてくれて、『ごめん、痛かったよね』と、ハグをしてくれたんです。その優しさで、ジンジンとしたほっぺたの痛みを忘れることができました」
『Beautiful Life ~ふたりでいた日々~』(TBS系、2000年)
車椅子生活の町田杏子(常盤貴子)と美容師・沖島柊二(木村拓哉)のラブストーリーで、最高視聴率41.3%を記録した平成を代表するドラマ。「俺があんたのバリアフリーになってやるよ」、意味はわからなくてもとにかくカッコよかった。
【PROFILE】
はら・ちあき
1974年生まれ、北海道出身。1994年にクラリオンガ―ルとしてデビューし、ドラマやバラエティ番組で活躍。婦人科がんの経験をもとに啓発活動や講演を行なっている。