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《すすまみれの猫も》大分大規模火災で懸念されるペットの安否…24時間体制のアニマルシェルターが明かした「支援状況」

女性自身
《すすまみれの猫も》大分大規模火災で懸念されるペットの安否…24時間体制のアニマルシェルターが明かした「支援状況」

(写真:時事通信)



11月18日の夕方に、大分市佐賀関の住宅密集地で発生した大規模火災。住宅や空き家などおよそ170棟が延焼し、約130世帯が被災する深刻な事態となっている。

市消防局は20日に、焼損した住宅地を含む佐賀関半島について、火がほぼ消し止められた「鎮圧状態」と発表。しかし、いまだ鎮火には至っておらず、現場では懸命な消火活動が続いているという。

いっぽう懸念されるのは、被災した人々の生活だ。TBSの報道によれば、避難所となっている市民センターには21日の午前7時時点で73世帯113人が身を寄せており、体調不良を訴える人も出始めているとのこと。

また被災直後とあって、避難所ではペットの受け入れが難しいところもあると伝えるメディアもあった。Xでも《今回の大分の佐賀関の火災でもワンちゃん等ペット達が無事かどうかがずっと気になっております》《愛犬、愛猫ペット達が無事に避難できてますように》と、心配する声が散見されている。


そんななか、大分市内のアニマルシェルターもいち早く支援活動に動いているようだ。

大分市で活動するアニマルシェルター「RIRIMAMの樹」(大分市志生木2319-1)は19日からペット同伴の被災者の受け入れを開始し、SNSを通じて同シェルターの利用や支援物資の寄付を呼びかけている。本誌が21日正午ごろに取材を申し込むと、チーフが詳しい状況を語ってくれた(以下、「」内はチーフ)。

24時間体制で稼働している同シェルターでは、現在までに猫7匹が避難しており、これから犬1匹を受け入れる予定だという。

幸い火災でケガを負ったペットはいなかったものの、チーフは「煙のにおいがついて、すすまみれで本来の色がわからないほどの猫もいました。また、もとから眼球がないなど、ケアが必要な猫もいます。これから受け入れる犬も煙を吸っていると思うので、病院に連れていきたいです」とコメント。

また、大分県獣医師会は20日に、大分市、別府市、臼杵市、津久見市、佐伯市を対象に、火災で負傷した犬および猫の応急処置を無料で行うことを発表している。


そのことから、「私たちスタッフが病院までの送迎といったお手伝いをさせていただきますので、ペットの様子がいつもと違うなど、どんな些細なことでも構わないので、ぜひ相談していただきたいです」と呼びかけていた。いっぽう心配なのは、ペットの飼い主だという。同シェルターでは無償でペット同伴の避難を受け入れているが、現段階では飼い主がペットを預けるかたちに留まっているようだ。

「すでに何件かお問い合わせはいただいているのですが、皆さん遠慮をして車中泊している方が多いですね。家が全焼して親戚が近くにいない方もいますし、車中泊も長引けばエコノミークラス症候群など様々な弊害を引き起こしかねないので心配です。7匹の猫の飼い主さんも他の猫の保護に対応していて、今はまだ休む時間を確保できる状態ではないようです。

また、被災した方々がまだニュースを見られる環境にないこともあり、アニマルシェルターがあるという情報がまだ浸透しておらず、SNSをされていない世代の方が多い地域なので、口コミといいますか、私たちも現地の近くに行ってお声がけをしている状況です」

同シェルターは2階建てとなっており、完全に仕切りのある個室は1階と2階を合わせて7部屋あるという。この他に20畳ほどの大広間もあるといい、「避難されてこられた方々の意見を取り入れつつ、過ごしやすい環境を整えたいと考えています。
人数にもよりますが、最大で8~9家族くらいは受け入れられると思います」と、空きがあることを語った。

いっぽう支援物資は十分に確保できたことから、現在は受付を一旦ストップしているという。

チーフは「ネットを通じて届けてくださった方々や、大分県内だけでなく福岡県などからもお車で届けてくださった方もいました」と語り、同シェルターで過ごすペットだけでなく、数多くいる地域猫や、他の避難所にいるペットたちに配れるほどの量が集まったと明かしていた。

ただ、「被災者の方々や私たちもこのような状況に慣れているわけではないので、避難生活が長引いた場合には、改めて支援物資の寄付をお願いさせていただくことになるかもしれません」といい、再び支援物資の寄付を呼びかける可能性もあるようだ。

最後にチーフは、「私たちもお世話になっている大好きな佐賀関ですので、数週間や数カ月などの短い期間ではなく、長期的に可能な限り寄り添っていきたいと考えています」と思いを語っていた。

大切な家族の一員であるペットたちも安心して過ごせるようになるよう、急務の課題となっている。

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