「東京を見習って」鳥取県知事 高市首相にかけられた言葉に困惑…出生率めぐる首相の認識に「のけぞった」
高市早苗首相(写真:時事通信)
12月2日、全国知事会は、政府が11月に人口減少問題対策のために設置した「人口戦略本部」をめぐって、地方や有識者による戦略会議の場を設けるよう、城内実経済財政担当相(60)に申し入れた。
申し入れ書を提出したのは、昨年から知事会の人口戦略対策本部の部長を務める、鳥取の平井伸治県知事(64)。そんな平井氏が12月3日の県議会(定例会)で、人口減少問題に関する高市早苗首相(64)とのやり取りを明かしたのだが、その際の高市氏の発言が現在、SNSで大きな注目を集めている。
平井氏は11月19日に官邸で行われた全国知事会の懇談会で、「高市首相の元で人口戦略本部を作ったことは、大変ありがたく、評価させてもらっている」と発言しつつ、「分析をして、何が本当に実効性のある政策なのか、それを見極めることを政府にやってもらいたい」と提言していたという。
その提言をした背景について、3日の県議会で平井氏は「地方団体の中で話をしても、大都市的な所と地方部で結局、水掛け論になってしまう」と説明し、以下のように続けた。
「今、東京都は何を言っているかというと、”東京は少子化対策の成功例だ”と言っているんです。これ、皆さんギョっとすると思うのですが、でも本当にそう言って宣伝して歩いていますし、国会議員にも振りつけ、さらに高市総理のとこにも行って、”東京は大成功した”と」
平井氏が言うように、小池百合子都知事(73)は11月19日に高市氏と官邸で会談し、都の子育て政策の実績をアピールしていた。
「小池知事は”グッドニュース”があるとし、高市首相に対して、都の出生数が1~6月期で0.3ポイント上昇(前年比)したという数字を紹介。
都の出生数が増えたのは10年ぶりということもあり、高市首相は都の出産、子育て支援体制を評価。なお小池都政では、0〜18歳の子どもを対象に1人当たり月額5000円を支給する制度や、無痛分娩の助成制度などがあります」(政治部記者)
そして、平井氏は先の発言に続けて、19日に高市氏と対面した際にかけられた言葉を明かした。
「私も高市総理から言われたんですけれども。『東京を見習って地方もやるようにしなきゃね』とか言われて。何だろうかなと思ったのですが……」
平井氏は、高市氏から声をかけられた際、直前に高市氏と小池氏が会談をしていたことも明かし、「その影響だと思うんですが、総理は、東京の出生率が上がったと。無償化など色んな施策を出しているから(出生率増加が)できたと。地方は財源がないから、どこでもできるような仕組みを考えなければいけないですよね、と。そういう感じでおっしゃった」と当時を回想。
高市氏の発言を聞いて、平井氏は「のけぞった」と明かすと、「(高市氏の認識は)不正確で、(東京は)出生数が増えたんですよ。数十人だったと思います。女性がたくさん引っ越してこれば、出生数は増えるんです。東京一極集中が始まっていますので、それで出生数は増えるのですが、『出生率』は相変わらず1倍を切ってます。鳥取は1.43倍で、全然違うわけですよね。そこは誤解があったのではないかと思います」とも説明した。
その上で、「そのようなことがあるので、ファクトを押さえながら、冷静な議論ができる環境を作ってくれと政府にお願いしているとことです」と締めた。
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