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「あのときのような顔芸ができたら」松山ケンイチ『虎に翼』に続く裁判官役にかける思い

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「あのときのような顔芸ができたら」松山ケンイチ『虎に翼』に続く裁判官役にかける思い

再び裁判官役を演じている松山ケンイチ(撮影:木村敦/Ajoite)



「竹もと」のお団子を愛し、法律の道を志す主人公の道標となった、朝ドラ『虎に翼』の桂場等一郎の記憶も新しい松山ケンイチ(40)が、再び裁判官役に挑む。発達障害を抱えた裁判官という難役に立ち向かう今の気持ちは?

松山が『テミスの不確かな法廷』で演じるのは、幼いころにASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如・多動症)と診断され、それを隠して生きる裁判官・安堂清春役だ。憑依型とも評される松山だが、安堂を演じるにあたり発達障害のグループケアの現場へ足を運んだと語る。

「実際にそのような特性がある方たちといろいろなお話をさせていただきました。テーマに沿ってみんなで議論をしているときは、批判や否定、傷つける言葉もなくて優しい空気に包まれ、皆さんの表情が生き生きされていた。そういった安心できる場所と、必死に現実を生きていく部分、この2つをうまく表現できたらと思いました」

そして初めて訪れたという東京地方裁判所についてはこう話す。

「法廷って、ドラマや映画では逆転が起きたり、声を荒らげたり、そういう緩急があってドラマチックですよね。でもリアルはすごく淡々と進んでいくんです。
感情みたいなものとはまた別の部分に、法廷はあるのだなと思いました」

連続テレビ小説『虎に翼』でも裁判官(桂場等一郎)を演じていたが、裁判官役が続いたことで思うこととは?

「法律とは何なのだろうと考える機会が増えました。ドラマの中で『法律は扱い方によっては自分を守る武器になる』といった台詞があるんです。自分自身を守ってくれるものとして法律を活用することが大事だと思うようになりました」

『虎に翼』での経験が、今回の撮影に生かされているのかを聞くと――。

「今回は裁判官部屋など、裁判官の裏側を描くシーンが結構あります。『虎に翼』はあまりそういった描写はありませんでした。そしてあのときは主人公の上司、かつ、最高裁長官でしたから全く違うといえば違います。ただ少しは、あのときのような顔芸ができたらいいなと思いながら演じています。できているか自分ではわからないですけど」

顔芸が飛び出すのか注意深くチェックしないと!?2026年の1作目の作品が本ドラマになるが、ここで仕事の抱負を語ってもらった。
「30代までは120%自分の力を出し切るみたいなところがありましたけど、力むのがいちばん自分にとってよくないということがわかってきました。なので、力を抜いて、一生懸命に仕事をやっていきたいと思います」

40代に突入し、円熟期を迎えた俳優・松山ケンイチの一生懸命がここにある。

【INFORMATION】

ドラマ10『テミスの不確かな法廷』

NHK総合 毎週火曜22時~1月6日スタート(全8話)。発達障害を抱える裁判官をはじめ、裁判所職員、検事、弁護士らが繰り広げる緊迫した法廷での攻防と、時にかみ合わない会話をコミカルに描き、普通とは何か、正義とは何かを問いかける。

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