「政治家の資格ない」中道・野田佳彦氏 波紋呼ぶ自民候補の「血を流していただかないと」発言に激怒
(写真:時事通信)
2月8日投開票の衆院選まで残すところわずかとなり、各社の情勢調査では自民党の優勢が予測されるなか、同党の候補者の発言が物議をかもしている。
問題となったのは東京13区(足立区)から立候補した自民党・土田慎氏(35)の発言。1月31日に開かれた同選挙区の候補者らによる討論会で「日本の未来像」について語る中で、土田氏は「医療、介護、平和といった日本の素晴らしいインフラ」を次世代に引き継ぐために、国民にとって耳の痛い決断であっても、先延ばしにせず実行すべきだという文脈で、次のように訴えた。
「国民の皆さまに汗を流してもらわないといけないかもしれないですし、場合によっては血を流していただかないといけないこともあるかもしれません」
前後の文脈から、”痛みを伴ったとしてもやらなければいけないことがある”という意味で飛び出した表現であることは理解できるものの、「汗を流してもらわないと」と語ったあとに「血を流していただかないといけないこともあるかもしれません」という物騒な表現を使ったことから、Xでは《本当に怖い》《議員さんは戦争に行きません》《血を流すのは国民です》などと戦争を想起した人も多く、批判が集まった。
こうした事態に4日午前、土田氏はXで《日本を次の世代にもバトンタッチしていく為には痛みも伴う構造改革をしないといけない、という意図での発言》と釈明。《当然、戦争を起こさせないのが政治家の1番の仕事》だといい、《大きな誤解》だと訴えた。
この発言に怒りをあらわに見せたのが、中道改革連合の野田佳彦共同代表(68)だ。
4日夕方、野田氏は千葉県で中道候補者の応援演説を終えて車に乗り込もうとするところ、ジャーナリストの尾形聡彦氏(57)から「すみません、ひと言だけ」と声をかけられるも、「ちょっと、もうね、全然(時間が)。
ごめん!」と一度は車に乗ろうとする。
しかし、尾形氏が大声で呼びかけて土田氏による「血を流して」発言を伝えると、急いでいるにもかかわらず車から降りて尾形氏の元へ戻ってくる野田氏。そして「そんなこと言ったの?」と確認し、尾形氏は当該部分の発言を伝えた。
すると、野田氏は「論外、論外」と尾形氏の言葉を遮り、「そんなこと(言うなんて)政治家の資格がない」と断言。「国民の血を流す前提の政策なんてあり得ない。大間違い」と怒りをあらわにした。
尾形氏が、続けて土田氏の”構造改革についての発言だった”との趣旨の釈明についても伝えたが、野田氏は「それにしても”血を流す”なんて物騒な話を言うべきじゃないし、まさにこんなね、危なっかしい時代にそんな話を言うってこと自体が、政治家としての資質に欠けると思うんですよ」と、静かに苦言を呈した。
「土田氏には戦争の意図なかったかもしれませんが、“汗”のあとにわざわざ“血を流してもらわないといけないかもしれない”と発言している以上、戦争を想起する人がいてもおかしくはありません。
また、4日夜には麻生太郎氏が街頭演説で北朝鮮や台湾を巡る情勢に触れ『いざとなったらやり返すという国民的合意も必要』と発言しており、高市首相も別の演説のなかで『憲法改正やらせてください』と訴えています。自民党議員のこれまでの発言等から、土田氏の『血を流して』発言も、戦争を想起させられた人が出てきたのだと思います」(全国紙政治部記者)