「1年3ヶ月で首を切られ無職に」立憲・杉尾参院議員 高市政権の衆院解散への苦言が“有権者批判”と批判続出…区議会議員も「他責思考極まれり」
(写真:時事通信)
2月8日投開票の衆院選で歴史的勝利を収めた自民党に対して、壊滅的な敗北を喫した中道改革連合。立憲民主党と公明党が新党を結成して自民に対抗したが、公示前の172議席から49議席まで落ち込む結果となった。
“歴史的敗北”ともいえるが、公明出身者と立憲出身者の間では明暗が分かれることに。
比例名簿の上位を独占した公明出身者は、’24年10月に行われた前回衆院選の24議席を上回る28議席を獲得。いっぽう立憲出身者は前144議席から21議席にまで縮小し、小沢一郎氏(83)や岡田克也氏(72)、枝野幸男氏(61)、安住淳氏(64)ら重鎮たちが続々と議席を失った。
「中道は立憲・野田佳彦氏(68)と公明・斉藤鉄夫氏(74)を共同代表に据え、恒久的な食料品消費税ゼロや給付付き税額控除など“生活者ファースト”の公約を掲げて臨みました。しかし結党から公示日までわずかな日数しかなく、公約はおろか党名すらも有権者に十分浸透させることができませんでした。結果的に野党第一党としての存在感を発揮できず、“歴史的敗北”の責任をとって野田氏と斉藤氏は辞任。
13日の代表戦で小川淳也氏(54)が新代表に選出されましたが、党の立て直しが急務となっています」(全国紙政治部記者)
党の存亡危機を回避すべく新体制が始動したばかりだが、落選によって多数の議員が失職したのも事実。立憲出身者だけでも123人の議員が失職し、同時に傍で支えてきた秘書たちも職を失った。そうした実態は、一部メディアなどで「無職」といった表現で取り上げられることも少なくない。
そんななか、元TBSキャスターで立憲民主党の杉尾秀哉参院議員(68)の“苦言”が波紋を呼んでいる。
きっかけは、ある一般ユーザーが20日にXで呟いた投稿。このユーザーは“中道のなかでも立憲出身者のほうが公明出身者よりも苦労している人が多い”と指摘した上で、“色んな苦労を知る人たちが国を変えたいと立ち上がっている”と応援する気持ちをつづっていた。
すると杉尾氏はこの投稿をリポストし、《そうなんです》と共感を示した上でこう主張したのだった。
《それだけ強い思いで国政に飛び込んできた人が多い。
それが、わずか1年3ヶ月で首を切られ無職になる。これでは怖くて国政選挙には出られません》
だが、杉尾氏が用いた「首を切られる」という言葉に、異論を呈する声が相次ぐことに。
《就職のノリかよ強い思いで無職になるのを恐れてるだけやんけ》
《国会議員は就職先ではないので、怖いと思うのなら国政選挙に出ないでください》
《有権者の皆様の賢明なご判断を否定するような発言をする人は政治家やらないで…》
議員では杉並区議会議員のわたなべ友貴氏(41)も、《現職時代に精一杯仕事をして有権者に評価をされていれば、「首を切られる」ことはありません。有権者の判断を舐めるな。他責思考極まれり。これが党の広報か》と批判。
いっぽう立憲民主党・打越さく良参院議員(58)は、自身が弁護士であることを引き合いに出し、杉尾氏の発言にこう反応している。
《(弁護士なら「まあ食べていけるだろう」と言われることもあります。
でも実際には、顧問先を打ち切り、受任中の事件を他の弁護士にお願いし、まっさらな状態にならなければ、国政選挙には挑みにくく、リスクはある…)いわんや、勤務先を辞めて立候補する方のリスクは、なおさら大きい。幅広い方にチャレンジしてほしい。でも、リスクがあることも事実です。それでも決意し、たとえ敗れても、翌日から街頭に立つ仲間たち。心から、リスペクト。 各地の仲間を支えていただけるとありがたいです》
前出の全国紙政治部記者は言う。
「杉尾氏は衆院選で敗北した“仲間”をフォローするつもりで、高市早苗首相(64)が約1年3カ月で衆院解散に踏み切ったことを批判したかったのかもしれません。しかし国民の代表を選ぶ国政選挙において、有権者から選ばれなければ落選、失職するのは当然のこと。
そう考えると、杉尾氏が言う“首を切る”の主語は高市氏ではなく有権者になります。
杉尾氏は民間企業での勤務経験もあることから、うっかり解雇を意味する言葉を使ってしまったのかもしれません。しかし“有権者批判”と捉えた人が少なくないようで、杉尾氏の主張に賛同するユーザーはほとんどいませんでした。現職の政治家として、やや迂闊な発言に映ってしまったのではないでしょうか」
19日には、《政調会長代行の職務に加えて広報の仕事も担当する事になりました》とも報告していた杉尾氏。党の広報担当者として、発言にも注目が集まりやすくなっているのかもしれない。