《高市首相が関与全否定》「SANAE TOKEN」運営の溝口氏に批判噴出…「意義がある」と“宣伝協力”のホリエモンらにも厳しい声
高市早苗首相(写真:時事通信)
《名前のせいか、色々な誤解があるようですが、このトークンについては、私は全く存じ上げませんし、私の事務所側も、当該トークンがどのようなものなのかについて知らされておりません。本件について我々が何らかの承認を与えさせて頂いたこともございません》
3月2日、Xでこう説明したのは高市早苗首相(64)。自身の名前が入った暗号資産(仮想通貨)「SANAE TOKEN」が発行、取引されているとし、自身および事務所の関与を全面的に否定した。
「SANAE TOKEN」とは、今年2月25日にブロックチェーンを活用して運営を行うWeb3コミュニティ「NoBorder DAO」が発行した仮想通貨の一種。DAOが推進する「Japan is Back」プロジェクトにおいて、意見を収集する「ブロードリスニング」のインセンティブとして付与されるトークンだ。
同プロジェクトの公式サイトでは、アプリ内で収集した“国民の声”を高市首相に届けることで、政策立案に活かす目的を掲げている。既存のツールではインセンティブがないことで参加者に偏りが生じる課題が指摘されているとし、DAOの運営サイドは“貢献量に応じてトークンによるインセンティブを付与する”案を採用したという。
「『SANAE TOKEN』は“投機目的ではない”と説明されていますが、一時は初値から約30倍に急騰。
しかし、直後に急落したことで運営関係者による“売買疑惑”が広まり、運用をめぐる法的リスクも指摘されることに。運営サイドは28日にXでコメントを出したものの、保有構造や法的解釈など、より詳細な説明が求められていました」(WEBメディア記者)
■「高市さんサイドとはコミュニケーションを」…火に油を注いだ“PR動画”
そんななか、騒動をめぐって批判の矛先が向けられている人物が――。
それは、DAOの母体であるYouTubeチャンネル「NoBorder」を手がけ、同プロジェクトの旗振り役である実業家・溝口勇児氏(41)。ビジネス系YouTubeチャンネル「REAL VALUE」の主宰者であり、格闘技イベント「BreakingDown」のCOOとしても知られている人物だ。同プロジェクトの公式サイトでは《いかなる政治的意図も持ち合わせていません》《現時点において、本トークンは、高市氏と提携または承認されているものではないことにご留意願います》と注意喚起されているが、高市氏の名前やイラストを用いてアピールされているのは事実。
しかし高市首相が自ら関与を否定したことで、“高市首相の名前を無断で商用利用した”“詐欺行為”などと批判が噴出する事態に。さらに火に油を注いだのは、2月25日に公開された「REAL VALUE」の動画のオープニングでの一幕だ。
溝口氏は“ホリエモン”こと堀江貴文氏(53)や“元青汁王子”こと三崎優太氏(36)ら著名実業家らに「SANAE TOKEN」をアピールし、高市氏との関係性を匂わせるような発言もしていたのだ。
動画内で堀江氏から「なんか、すげぇトークン出すらしいじゃん」と向けられると、「いや、そうなんすよ。NoBorderの『Japan is Back』ってプロジェクトからですね、『SANAE TOKEN』を発表します」と明かした溝口氏。
出演者のひとりから「どんな内容なんですか?」と質問されると、溝口氏は「NoBorderアプリコミュニティの意見を踏まえながら、藤井先生(京都大学大学院・藤井聡教授)が中心となって進めてくださっているプロジェクトです」と前置きし、こう説明していた。
「もともとNoBorderアプリでは、『ブロードリスニング』という民意を新技術で集約し、政策決定者に届ける取り組みを進めてきたんですけども、その議論のなかで、参加者を広げるためにインセンティブとしてトークンを活用できないかっていう声が、コミュニティのなかから上がりました。そのなかで名称も民主的に選ばれたリーダーを象徴する言葉として『サナエ』を冠とする流れになって、結果、今回その『SANAE TOKEN』を発行するに至りました」
この説明に堀江氏は「トークンを社会参加の設計に使うのは、本来あるべき姿だよね」と語り、「なんか金儲けばっかりになっちゃってるからね。単なる投機じゃなくて、社会実装に向かう動きっていうのは、意義があると思いますね。高市総理にも届くといいですね」と賛同。
すると溝口氏は、こう打ち明けていたのだ。
「実は高市さんサイドとは、なんか結構コミュニケーションを取らせていただいていて。『REAL VALUE』クラブの会合にも来てくださいと、『REAL VALUE』クラブの集まりにも来てくださいって話はさせていただいてるんで」
スタジオでは「えー!」「すごい!」と驚きの声が上がり、三崎氏も「え、そんなことになってるんですか?じゃあ高市さんが来て、『REAL VALUE』クラブのみんなと写真撮ったりできるかもしれないってことですよね?」「そんときにトークンの話もしたらビックリしちゃうかもしれないですよ」と期待を寄せていた。
堀江氏も「1年前は想像もしなかったような、みんなも全然想像しなかったような世界線に行ってると思いますので」と語り、こう力強く訴えていた。
「じゃあ、みんなで応援したいと思うんで。『SANAE TOKEN』および『Japan is Back』プロジェクトに、いってらっしゃい!」
■「全員出てきて説明してください」PRに協力した著名関係者にも厳しい視線
“強力な仲間たち”の支持を得て、「SANAE TOKEN」を紹介した溝口氏。だが高市氏がXで関与を否定すると、自らも約3時間後の3日深夜にXを更新し、《ちょっと待ってて。関係者と話してるから》と投稿。続けて《あと、おれはどうすればいいか、詳しい人たち参考までに教えて》とも呼びかけ、戸惑っている様子だった。
そんな溝口氏は同日午前5時半すぎに再びXを更新し、《みんな意見ありがとう。おれたちの至らないところがわかってきました。もう少し整理した後にご報告します》と発信。続く投稿では、「SANAE TOKEN」の設計・発行・運営の業務を一任されていた、「株式会社neu」代表者の騒動を謝罪する投稿をリポスト。
さらに、ジャーナリスト・上杉隆氏(57)が取材調査の意向を示した投稿もリポストし、こう主張していた。
《ご対応ありがとうございます。また現在、多くの厳しいご意見をいただいています。ただ、僕は仲間を切るために事業をやっているわけじゃない。
一方で、経営者として事実関係や責任の所在は整理する必要があります。なので感情ではなく、事実で向き合うべきだと思っています。逃げるつもりも、押し付けるつもりもありません。なので僕はいつでも全面協力します》
ひとり矢面に立った溝口氏だが――。前出のWEBメディア記者は言う。
「高市首相の関与疑惑をめぐっては、高市首相の公認後援会を名乗る団体がXのアカウントで『SANAE TOKEN』に共感を示していたことも、混乱を助長させたと見られています。いっぽう溝口氏は現時点で高市氏の関与について言及していませんが、すでに『REAL VALUE』の動画では『SANAE TOKEN』を紹介していた箇所が削除されています。
『REAL VALUE』での発言には台本があった可能性が考えられますが、堀江氏や三崎氏も応援するような発言をしていたのは事実。
高市首相が関与してないことをその時点では知らされていなかったのだとは思いますが、影響力が強いだけに信じた人もいるでしょう。加えて、『SANAE TOKEN』を溝口氏に提案した藤井教授にも、説明責任はあるのではないでしょうか」
3日15時半時点で堀江氏、三崎氏、藤井教授もXでは騒動について沈黙を守っているが、“関係者”として説明を求める声や落胆する声が上がっている。
《溝口さんホリエモン藤井先生全員出てきて説明してください》
《いや、どういう世の中になってるんだ。ホリエモン、青汁、そしてあのメンツ、誰も止められなかったのか?》
《もし溝口がSANAE TOKENを嘘ついて 広告していたとしたら そんなことまでしないとインプや視聴数稼げないんだなって哀れに思える 青汁王子とかホリエモンとかも 知ってて炎上商法に加担したなら 自分の素のタレント力では影響力なくなってきてるって認めるようなもんだ》