「確認を徹底する体質のはずが…」同志社国際高校 系列高校の元職員が明かした辺野古転覆事故への驚き
3月17日、同志社国際高校での記者会見で西田喜久夫校長が謝罪(写真:本誌写真部)
「こうゆう形で生徒の命を亡くしてしまうということに関しましては、悔やんでも悔やみきれないですし、どういうふうにしたらこの悲しさを表現できるのかもわからないぐらい、非常につらい気持ちでおります。
本来なら命の大切さであるとか、生きることを生徒たちに伝えなければならない研修旅行の中で、今回こういう形で生徒たちの心を傷つけた状態のまま、研修旅行が終わってしまうのは、本当に残念で残念で仕方がございません」
3月17日、同志社国際高校で記者会見が開かれ、西田喜久夫校長が謝罪した。前日の3月16日に沖縄県名護市辺野古沖で同校の生徒ら18人が乗船していた2隻の船が転覆し、同校に通う17歳の女子生徒と、船長の金井創さん(71)が亡くなる事故が起きていた。
今回の事故の責任については学校法人同志社常務理事の滝英次氏は「今回の事故をうけ、学校法人の監督管理体制が不十分であることを認識し、今回の事故における責任は学校法人同志社にあると考えております」という認識を示していた。
「こんなことが起きるなんて」と語るのは同志社国際高校とは別の同志社の系列高校の元職員だ。
「私の勤務していた同志社系列の高校では、少しでもでも不明瞭なところや不安なところがあると、確認を徹底していました。安全を期すために職員会議に8時間かかることもざらでした。
学校法人同志社はそういった“体質”のはずなんですが……。同志社国際高校は違うのでしょうか」
かつて同志社国際高校に子どもを通わせていた男性は、同志社国際の校風をこう明かす。
「うちの子供もそうだったんですが、同志社国際高校に通う生徒の1/3ぐらいが帰国子女です。私がアメリカに駐在していた時、子どもの教育について頭を悩ませていました。
周りが外国人ばかりなので、子どもを放っておいたら、日本語を話せず、日本文化も知らずに育つことになります。
そのため外国で育った子どもをいきなり日本の高校に入れても言語が障壁になってクラスに馴染めず孤立してしまうことを懸念していました。
そんな悩みを解決してくれたのが、同志社国際高校です。子どもを連れて日本に帰ってきた時、日本語がままならない状態でした。しかし同志社国際高校には、英語を話せても日本語はできない子どもがたくさんいますので、言葉の問題で仲間外れになったり、勉強でつまずいたりすることがなかったのです。
海外出身の先生もたくさんいて、帰国子女に合うやり方で勉強を教えてくださいました。
卒業後は、同志社大学に進学する生徒が多いですが、早稲田大学や慶応義塾大学に進む生徒もいます。またうちの子どものように、アメリカの大学に進学して、そのまま向こうで生活する人もいます。とにかく個人の考え方を尊重してくれる学校ですね」
沖縄での修学旅行は定例化されていたようだ。
「同志社国際高校の生徒は、アメリカ、中国、イギリス、フランスなどいろいろな国の出身の子どもが多いのです。なので、日本のことを深く学ぶことができる沖縄は適した場所だと思います。
実際に子どもたちも、修学旅行で沖縄に行きましたが、『戦争のことなど今まで知らなかったことを知ることができて、よかった』と言っていました」(前出・かつて同志社国際高校に子どもを通わせていた男性)
記者会見で学校側は、今月中をめどに、外部有識者による第三者委員会を立ち上げ、事故に至った経緯を調査することを発表した。事件の真相解明が待たれる。