「なんたるグロテスクで不敬な案」橋下徹氏 皇室典範改正案の決定を猛批判…宮内庁は“寝耳に水”と困惑報道も
橋下徹(写真:本誌写真部)
政府は6月30日に開いた臨時閣議で、皇族数の確保に向けた皇室典範の改正案を決定した。改正案では女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持できることや、旧宮家の男系男子を養子縁組で皇族とすることが盛り込まれた。
「改正法が施行された時点の女性皇族は、経過措置として結婚と同時に本人の意志で皇族の身分を離れることができるとしています。養子に関する案については、’47年に皇籍から離脱した旧11宮家出身で、配偶者と子がいない15歳以上の男子が養子の対象に。養子本人は皇位継承資格を持たないとしていますが、養子の子孫に男の子が生まれた場合、その子は資格を有する規定が盛り込まれました」(政治部記者)
政府は今国会での成立を目指しているが、高市早苗首相(65)がこだわる男系男子による皇位継承を維持する方針が反映された内容に、野党側からは改めて反発の声が上がっている
そんななか、改正案に舌鋒鋭く異論を唱えた人物が。それは、地域政党・大阪維新の会と国政政党である日本維新の会を創設した元大阪府知事・橋下徹氏(57)。現在は主に弁護士、コメンテーターとして活動しているが、政権運営の動向も注視しているようだ(以下、《》内はすべて原文ママ)。
7月1日に、Xで皇室典範の改正案が閣議決定したことを伝える記事を引用し、《なんたるグロテスクで不敬な案》と一刀両断した橋下氏。
さらに《1.男系男子の皇位継承資格者の誕生責任を全て皇族に負わせる。男児出産か養子縁組の強制》《2.皇族の身分を離れられない。養子の完全自由意思の担保が不十分》と補足し、“養子案”の問題点を指摘した。
続く投稿では《一番せこいのは、皇位継承資格は議論しないと誤魔化しながら、皇位継承資格を男系男子に固めたこと》とし、《こんな政治を許せば、太平洋戦争時と同じことが起こるね。不都合なことは隠して国家指導者たちのメンツを保つためだけに国民に大犠牲を強いる》と警告。
その上で《政治は誤魔化さずに堂々と論戦しなきゃ》と主張し、《男系女子の皇位継承を認めるべきだ。その上でこのような案を議論すべき》と呼びかけている。
これまでも橋下氏は、Xを通じて“男系男子が不在の際には男系の女性天皇を認めるべき”、“あとは順位の問題”と主張を繰り返してきた。
政府・与党が進める皇室典範改正の方向性についてたびたび異論を呈しており、皇室の方々のご意見を聞かずに推し進められている状況にも危機感を抱いているようだ。
6月27日の投稿では、《男系男子、男系女子と男女に皇位継承資格をしっかり認めた上での養子案なら、皇族の方々の自由意思はより担保される。さらに出産においての男児出産の強制が柔らぐだろう》とも私見をつづっていた。
前出の政治部記者は言う。
「30日には共同通信が、宮内庁内で『寝耳に水の事項もある』『分からないことが多すぎる』と困惑の声が上がっていることを報じました。閣議決定したとはいえ、天皇陛下がおっしゃられていたように“国民の理解”とはほど遠い状況にあるでしょう。さらに国会では、衆院議員の定数削減法案や副首都法案などをめぐって与野党の対立が激化。与党の強引な国会運営が背景にあり、少数与党の参院では法案審議が滞っています。
野党側は政府・与党に“静謐(せいひつ)な環境下での議論”を求めていますが、このままでは皇室典範改正案の審議にも影響を及ぼしかねません」
国会が混迷を極めるなか、皇室の未来はこのまま決められてしまうのだろうか。