「演奏中にスマホでゲームする人も…」サマソニでサカナクション、ジェニー待ちの“地蔵”問題が波紋…フェス側は“場所取り禁止”通知も対応に苦慮

女性自身
「演奏中にスマホでゲームする人も…」サマソニでサカナクション、ジェニー待ちの“地蔵”問題が波紋…フェス側は“場所取り禁止”通知も対応に苦慮

3日間であわせて30万人を動員した「SUMMER SONIC 2026」(写真:本誌写真部)



「サマソニには、熱唱する客よりも“地蔵”をもっとどうにかしてほしいですね……」

こう語るのは、イギリスを代表する人気ロックバンド「Suede」のファンの30代男性。

8月14日〜16日に東京と大阪で開催され、3日間であわせて30万人を動員した「SUMMER SONIC 2026」(以下サマソニ)。連日、音楽ファンが会場で世界中から集った名だたるアーティストのパフォーマンスを満喫したが、一部では大きな“禍根”も残していた。それが“地蔵”問題だ。

「地蔵」について、ある音楽ライターはいう。

「“地蔵”とは、様々なジャンルのアーティストが一堂に会する音楽フェスで、お目当てのアーティストを近くで見るために出番のずっと前から前方エリアで“場所取り”をする行為です。単独公演では座席はランダムに振り当てられるため、近くで見られるかは運要素が非常に大きい。ただ、一部を除いて基本的に音楽フェスの座席は、オールスタンディングで、座席が決められていないので、早い時間から前方エリアで待機していれば、その場所を“キープ”することができます。


それだけに、普段は近くで見ることができなかったり、チケットを入手できない人たちが、ここぞとばかりにフェスでは気合を入れて早くから待機するわけです」

ただ、これは音楽フェスでは“忌み嫌われるマナー違反”として知られている。

「地蔵をする人たちは、往々にして“目当ての出演者だけを近くでみたい”という人が少なくありません。そのため、目当てより前に登場するほかの出演者がパフォーマンスをしている間、前方エリアでノッたりせず、なかにはつまらなそうにやり過ごす人もいるのです。

ただ、目当てじゃない出演者にも当然ファンはおり、その人たちも前で見たいでしょうし、何よりファンでもない人が前方エリアで楽しくなさそうにしている様子は不快でしょう。それだけに、“地蔵”は音楽フェスでは、他の人の“楽しみを奪う行為”として嫌われています。

どのフェスも、注意事項でほぼ必ず“場所取りは禁止です”とアナウンスしており、対策は打っているのですが、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』のように、前方エリアを出演者ごとの事前抽選制にでもしない限り完全になくすことは難しいのが実情です」(前出・音楽フェス)
そして、残念ながら今回のサマソニでは例年以上に“地蔵”が目立つ形となってしまったようだ。冒頭に登場したSuedeファンは、苦い記憶を振り返る。

「15日の東京会場の2番目に大きいステージでは、元トーキング・ヘッズのデビッド・バーンがトリ、その前にサカナクション、さらにその前がSuedeという流れでした。
自分はSuedeを前の方で見るために、その前の羊文学の出番が終わったタイミングで前方エリアにむかったのですが、すでにサカナクションのグッズを身に着た人たちが結構いました。

Suedeのパフォーマンスが始まっても、サカナクション待ちの人たちはほぼ微動だにせず、ほとんど盛り上がっていない様子で、大合唱が起こる『Beautiful Ones』でも一切歌っていませんでした。中にはステージさえも見ず、ずっとスマホを見て、ゲームをしている人もいたそうです。もちろん全員がそうというわけではなく、きちんとSuedeを楽しんでいるサカナクションのファンの人もいました。

サカナクションを前で見たい気持ちは、同じ音楽好きとして痛いほどわかるのですが、前方エリアに来るのであれば、楽しんでいるフリだけでもいいので見せてほしいなと思いました。アーティスト側からもそういうのは見えてしまうと思いますし……」

SNSで「サカナクション地蔵」と検索すると、確かにこの男性と同じような悲痛な叫びを訴えている人が散見された。

地蔵が発生したのはサカナクションだけではなかったようだ。14日の東京会場に出演したイギリスの人気バンド「カサビアン」のファンは言う。


「カサビアンの次にBLACKPINKのジェニーという順番だったのですが、カサビアンの前方エリアには明らかにジェニーファンと思われる若い男女が多数いました。一曲目にやったライブでも一番盛り上がる『Club foot』という曲の時でさえも、全く知らない様子で、全然ノッていませんでした。音楽のジャンルも方向性もかなり違うので仕方ないのですが、棒立ちでずっとスカされてると悲しい気持ちになりますね……。実際、SNSではジェニを見るために“11時間待機した!”と投稿している人も見かけました」

サマソニで相次いだ起こった地蔵問題。いっぽう、サマソニと同じく洋楽アーティストをブッキングする「FUJI ROCK FESTIVAL 2026」で、地蔵が問題視されていたという話は聞こえていない。一体なぜか。

「今年のフジロックには、カリスマ的人気を誇り、今最もチケットが取れないアーティストと言われている藤井風が出演しています。藤井風効果は凄まじく、出演が発表された途端にチケットが凄まじい勢いで売れ、彼が出る曜日の1日券はかつてないスピードで売り切れました。
ここ数年、フジロックに出た大物邦楽アーティストのなかでも、桁違いの影響力でした。

巨大なファンダムを抱える藤井さんだけに、藤井さん目当てのファンが会場には多数かけつけ、実際朝イチから前方エリアで待機する“地蔵”行為をしていた人も多かったようです。ただ、SNSではその人達のマナーが悪かったという指摘はあまり見られていません。というのも、藤井さんファンも、地蔵が他のアーティストのファンにとって迷惑な行為であることは理解しており、応援している藤井さんの評判を落とさないためにも、他のアーティストを見ている時もずっと踊ったり、盛り上げるように努めていた人が多かったようです。だから周囲で他の出演者のファンも“地蔵”だとあまり思わなかったのではないでしょうか」(前出・音楽ライター)

“地蔵”とそうでない人をわけるもの。それはたとえお目当てでなくても、目の前の音楽に身も心も委ねることなのかもしれない。

提供元の記事

提供:

女性自身

この記事のキーワード