《あわや大事故》無人営業ジム「チョコザップ」 “マッサージチェアに頭髪が巻き込まれる”事故が発生していた…運営会社は「弁解の余地はなく重く受け止める」と謝罪し、設備点検を徹底へ
チョコザップ公式サイトより
「お昼前だったのですが、警察や救急隊の人が10数人ほど来ていて、ジム付近は騒然としていました。マッサージチェアのトラブルが起きていたようですが、あそこは普段は無人だし、もし何かあった時は他人事じゃないなと感じて怖かったですね」(ジムの利用者)
‘22年から「24時間使えるコンビニジム」として開始し、現在の全国店舗数は2000店を突破、会員数も110万人以上を誇るRIZAPグループが運営する「chocoZAP(チョコザップ)」。
“月額料金2,980円”という破格の安さを売りに近年急速に会員を増やし、「1年間で最もオープンした24時間営業ジム」としてギネス世界記録にも登録。日本の運動不足改善に大きく貢献している事業だろう。
しかし今年9月上旬、都内で営業しているチョコザップのある店舗で“恐ろしい事故”が起きていた。
「マッサージチェアの背面部分のカバーが破れていたことが原因となって、利用客の女性の頭髪がチェアのローラー部分に巻き込まれるという事故が発生していたのです。のちに警察や消防が出動する事態となり、救助のため最終的に被害女性は巻き込まれた髪を15cmほどカットしなければならなかったといいます」(前出・ジムの利用客)
被害にあった女性の知人はこのように語る。
「髪が巻き込まれていることにいち早く気づいて機器を自力でストップできたのは良かったですが、マッサージ機が壁面に向かって設置されていたため、事故が起きたことがなかなか周囲から気づかれなかったのだとか。
髪が巻き込まれた状態のまま1時間ほど同じ姿勢を保たなければならなかったそうですが、幸い、ジムの別のお客さんが近くに来てくれたことで助けを求めることができたそうです。結果的に大事には至らなかったため良かったものの、もし服の襟部分などが巻き込まれていたら窒息事故などの大惨事が起きていた可能性も否定できないですよね」
■「紙に“使用禁止”って書いて貼っておいて」と促され…
さらに事故後のチョコザップ側の対応にも問題があったという。
「助けてくれたお客さんがカスタマーセンターに電話をかけてみたそうなのですが、平日の午前中にも関わらずなぜか音信不通。ジムの中にも緊急連絡先が見当たらず、登録している公式LINEを見ても連絡をとる手段が見当たらない。ホームページのチャットボットも緊急事態には対応していなかったため、チョコザップ側に掛け合うことは諦めて救急を呼ぶことにしたようです。
結果的に事故が起きて救助されるまでは1時間10分ほど。しかし、結局そのあいだにチョコザップ側とは一切連絡を取ることができなかったようです。機器に髪を巻き込まれたことで肩を痛めた被害女性は、現在に至るまで病院に通い続けているといいます」(前出・被害女性の知人)
また、同じ事故が起こることを懸念した被害女性が、たまたま現場にあった物流担当者の連絡先に事故が起きたマッサージ機の回収を促したところ「倉庫にペンがあるのでそれでキッチンペーパーでもいいから紙に使用禁止って書いて、マッサージ機に貼っておいてください」などと被害者本人が事故対応をするように促されたという。
そしてこの知人によると、チョコザップから被害女性に連絡が来たのは事故発生から3日後。カスタマーセンターから電話は来たがタイミング悪く出られず、折り返してもつながらずの状態が続いていたという。
ようやく連絡の取れたカスタマーセンターからは事故の様子を聞かれ、「機械に絡まった髪はこちらですでに回収いたしました。病院に行ってもらって、領収書を回していただけないでしょうか」などと説明が。
一連の対応への不信感と事故再発への恐れを抱いた被害女性が「本部の人間と話したい」と訴えたところ、事故発生から1週間ほどが経過してからチョコザップ本部から「事故について謝罪をしたい」という旨の連絡が届いたそうだ。
本誌がチョコザップを運営するRIZAPグループに取材をすると、同社は事故の発生を認め「被害に遭われた会員様に多大な苦痛とご心痛をおかけしましたことを、心より深くお詫び申し上げます」としたうえで、以下のように回答した。
「本件の原因は、破損した機器を当社が検知できず、稼働させていたことにあります。また、事故発生時に会員様が当社の緊急連絡先へ速やかにつながらなかったこと、事故後の当社からのご連絡と責任者によるお詫びが遅れたことについても、当社の体制に不備がありました。
いずれも弁解の余地はなく、重く受け止めております」
同社は、全店舗の設備点検の徹底・緊急事態発生時の対応フローの全面的な見直しを早急に進めるとし、以下のように続けた。「当社は、全国のマッサージチェア設置店舗において緊急点検を実施し、異常が確認された機器は利用を停止したうえで、修繕・回収を進めております。あわせて、点検時の故障判定基準の厳格化、全店舗における緊急連絡先掲示の再点検、重大事案の発生時に責任者が直ちに対応する初期対応体制の見直しを進めております。
被害に遭われた会員様には、引き続き誠意をもって対応してまいります。会員の皆様に安心してご利用いただけるよう、全社を挙げて安全管理体制を見直してまいります」
無人営業ジムには、自分のペースで運動を進められる、周囲の目が気にならない、心理的ハードルが低いといった多くの利点がある。とはいえ、利用者に事故が発生した時の連絡体制がおろそかになってしまえば元も子もないだろう。最悪の事態を避けるためにも、設備管理と再発防止を徹底してほしいものだ。