高齢者の過半数が望む「最期を自宅で迎える」ためのステップ3
「住み慣れた家で死にたい」。そう望む高齢者は、全体の約55%にものぼる。国が病院での入院期間を短くし、在宅で療養するようにシフトしていることもあり、在宅介護の延長で親を看取るケースが増え始めてもいる。だが現在、日本では7割以上が病院で亡くなっている。看取るための情報が不足しているのだ。
「高齢者は年を取るにつれていろんなところが悪くなり、病院に頻繁に連れていくのが次第に大変になります。全身を診察してもらえる24時間対応の訪問診療医(在宅療養支援診療所)を見つけて“かかりつけ医”になってもらえば、終末期を迎えたときでも自宅で看取ることが可能です」
こう語るのは『おひとりさまの介護はじめ55話』(築地書館)などの著者で、ノンフィクションライターの中澤まゆみさんだ。在宅医療とは、患者が通院できなくなったとき、自宅を訪問して施す医療のこと。
医師による訪問診療のほか、訪問看護、訪問薬剤師などが「かかりつけ医」を中心にチームを組めば、そのとき必要な医療を提供することができる。
「最後まで自宅」をかなえるための最初のステップは、在宅での療養生活を支援してくれる医師を見つけることだ。