作者語る『ルパン三世』の秘密5「当初不二子は一人じゃなかった」
「不二子はルパンの次に考えたキャラクターです。設定は『007』シリーズのボンドガール。ボンドガールは作品ごとに違う人が出てくるでしょ?僕も毎回、違うルパンガールを出すつもりでいた。でも、それを毎週、考えるというのは大変でね(笑)。だからといって、同じ女性が毎週、出てくるのではつまらない。だったら同じ女性でも髪形やコスチューム、性格が違う、“謎の女”を毎回、出してみたらどうかと思ったわけです。“女性の本性はわかりにくい”という男の心理がありますから、不二子のような女性は、それにぴったり合うんじゃないか、と」
そう語るのは、『ルパン三世』の原作者のモンキー・パンチ先生(79)。「とりえず3カ月やってみようか」−−。
’67年、創刊された『漫画アクション』(双葉社)の編集長の一言から始まった漫画『ルパン三世』。当時、まだ新人だったモンキー・パンチ先生は、新たな漫画誌の連載企画として『ルパン』を提案するも、「今さらルパンは古いだろ」と、却下されかけたが、「『007』と『怪盗ルパン』をミックスさせた漫画を描きたい!」